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おしゃべり機能付き「ガンダム」でも第18話だけ…なぜその前後で沈黙していたの?

格好いいセリフを叫ぶ、だからこそ恥ずかしい?

ガンダムを喋らせた敵メカ「アッザム」。「1/550 ジオン軍重機動砲座アッザム」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ
ガンダムを喋らせた敵メカ「アッザム」。「1/550 ジオン軍重機動砲座アッザム」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ

 第5話の後、第18話の前に起こったことといえば、マチルダ隊による補給が挙げられます。

 第9話「翔べ!ガンダム」や第14話「時間よ、とまれ」では、連邦軍から物資と人員が運ばれてきました。この時にガンダムのコンピューターがバージョンアップされたか、マチルダ隊のスタッフがアムロに教えるかして、音声警告が使えるようになったのではないでしょうか。

 では、第18話のあとにガンダムが喋らなくなったのはなぜなのか……「アムロが喋る機能をOFFにした」というのがシンプルな答えでしょう。

 モノが喋ると、そこには人格があるように感じられます。アムロは戦闘中も「そこっ!」とか「やらせるか!」とかいった、カッコイイ「ひとりごと」を頻繁に発しています。もしかするとアムロは、ガンダムの音声機能を確認したのち、そのガンダムにひとりごとを聞かれているような感覚を覚えたのではないでしょうか。

 誰にでも経験があると思いますが、ひとりごとを聞かれると、とても恥ずかしいものです。アムロはナイーブなので、ガンダムにカッコイイセリフを聞かれることがないよう、つまりアムロ自身がガンダムに人格を感じないよう、喋る機能を切っても何の不思議もありません。

 さらにいうなら、現代のスマホさえ音声で入力できるのですから、ずっと未来である宇宙世紀、喋るガンダムのコクピットに音声入力機能があっても不思議ではないでしょう。アムロが「やらせるか!」と口にしたセリフをガンダムが音声入力と誤解し、「何をやらせないのですか? 具体的にお願いします」などと返され、恥ずかしい思いをした、なんてこともあったのかもしれません。

「ガンダム」の世界では、「ミノフスキー粒子」によってレーダーや、これに関連する自動化システムが使えなくなっています。そのためか、「ホワイトベース」の面々や、一年戦争の外伝に登場した人びとも、頻繁に会話をしながら戦っています。こうしたなかで音声出力/入力のシステムは使いにくいものとして受け取られたため、ガンダムも「ジム」も「陸戦型ガンダム」も喋らないのではないでしょうか。

 見た目に厳ついガンダムですが、喋ったときの声は意外にも高く可愛らしく、聞きようによっては女の子を連想させるものでした。ここまでのお話の流れは一旦忘れ、実は最初から音声警告機能がついていたとしたら……つまりアッザムは、大気圏再突入も無言で耐え抜いた「ガンダムちゃん」に声を上げさせたわけで、その責めは『機動戦士ガンダム』でもっとも激しいものだったといえるでしょう。

 ある意味、最強の敵だったといえるのかも知れません。

(箭本進一)

【画像】そらひとりごとも叫びたくなるよ! こちらかなり窮屈そうに見えるコクピットです(4枚)

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