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イケメンがやると余計怖い? 原作より「美形化」しちゃったけど好評の実写化キャラたち

昨今さまざまなマンガ作品が実写化されるなか、三枚目キャラや地味なキャラ、さらには恐ろしい悪役に、華やかな俳優がキャスティングされて驚いた経験はないでしょうか。「さすがに美形化しすぎでしょ!」と思いつつも、意外と役にハマっているから驚くばかりです。

「えっ、それはさすがに美形すぎない?」と思ったら

山田裕貴さん
山田裕貴さん

 マンガの実写化作品において、イケメン俳優が思わぬキャラにキャスティングされることは珍しくありません。それによって原作では面白い顔や恐ろしい形相、あるいは地味な見た目のキャラクターが「美形化」してしまうという現象がたびたび起こります。

 たとえば2017年公開の映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』では、主人公「東方仗助(演:山崎賢人)」の親友「虹村億泰(にじむら おくやす)」役に、現在はハリウッドでも活躍する新田真剣佑さんが抜擢され、原作ファンをざわつかせました。

 億泰は親しみやすいムードメーカーキャラですが、見た目は剃り込みの入った髪型に改造学ランと、いかにもヤンキー然としたファッションが特徴的な人物です。また顔も瞳の小さな三白眼で、眉根には常に睨んでいるようなシワが刻まれています。

 その強面の不良役に、国宝級イケメンとも称される新田さんが抜擢されて衝撃を受けた人も多かったでしょう。ですが、新田さん演じる億泰は、特徴的な髪型と学ラン、そしてその鋭い目つきと、まるで原作から飛び出してきたかと思うほどのクオリティーでした。

 声色や喋り方も、アニメ版の声優高木渉さんに寄せており、「新田真剣佑の虹村億泰のハマりっぷりだけでも観る価値がある」「映画こけちゃったけど、億泰の『ゥンまああ~いっ』の場面とか続きで観たかった」などと絶賛されています。

 最近の作品でいえば、『キングダム』の実写映画シリーズ第3弾『運命の炎』から登場した「万極(まんごく)」も、美形化したキャラのひとりといえるのではないでしょうか。

 万極は主人公たちのいる「秦」の敵国「趙」の将軍にして、かつて秦軍によって趙兵の捕虜40万人が虐殺された「長平の戦い」の生き残りです。秦国の人間に対して想像を絶する深い憎しみを抱いており、その風体は白髪の長髪に黒く塗られた歯、ギョロッとした不気味な眼……と、彼の憎しみを表すかのように異様なものでした。

 映画ではインパクトあるビジュアルの万極を、映画『東京リベンジャーズ』の「ドラケン(龍宮寺堅)役」なども話題となった、山田裕貴さんが演じています。山田さん演じる万極は原作通りの白髪ロングですが、ぱっと見では「銀髪イケメンの騎士」と呼ぶにふさわしいビジュアルとなっていました。

 ただ山田さんは、目力に定評のある俳優でもあり、作中で彼が時折見せた大きく見開かれ狂気を孕んだ目つきには、「これは万極だ」と納得させられます。原作通りの震えて途切れながら話す喋り方もしっかり再現され、「前髪の隙間から見える万極のあの鋭い目つき素晴らしい」「こんなにイケメンじゃないって意見もあるけど、美しさゆえの怖さがある」と、出番は短いながらも強烈なインパクトを残しました。

 また、原作では冴えない印象だった主人公の父親役に、大物俳優がキャスティングされた例もあります。2011年に公開された実写映画『忍たま乱太郎』では、主人公「猪名寺乱太郎(演:加藤清史郎)」の父親役を歌舞伎役者の中村獅童さんが演じました。

 乱太郎の父「平之介」といえば、外見も野暮ったい眼鏡に無精ひげのうだつの上がらないヒラの忍者で、普段は農業をして生計を立てています。

 中村さんは徹底的にオーラを消して平之介を演じており、公開当時には「えっ、中村獅童さん出てたの?」「乱太郎の父ちゃん役、中村獅童なの気付かなかった」などと話題になりました。檀れいさんが演じた乱太郎の母ふくめ、だいぶ「強め」な猪名寺家も見どころです。

※山崎賢人さんの「崎」は「たつさき」

(ハララ書房)

【画像】え…っ? 「万極、怖カッコイイ…」「ドラケンがドラケン過ぎて困る」 こちらが山田裕貴さんがばっちり再現したマンガキャラたちです(5枚)

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