「20周年終わったよ?」 自然消滅したかもしれない“幻”のアニメ企画
新作アニメの制作が発表されてから早数年……。待てど暮らせど何の音沙汰もなく、自然消滅疑惑が浮上している作品は少なくありません。果たしてこれらの作品は、このまま「なかったこと」にされてしまうのか、それともまだ望みはあるのでしょうか。
いつか放送される日が来るって信じていい……よね?

毎年およそ300本ものアニメが制作されていますが、そのすべてが無事に放送されるとは限りません。アニメ企画の話があがったものの、それからまったく音沙汰がなくなり、「そういえばアレどうなった?」とささやかれている作品は数多く存在します。
まず、この手の話題で欠かせないのが『NARUTO?ナルト?』の完全新作アニメーションです。原作は全世界累計発行部数2億5000万部を突破する岸本斉史先生の忍者マンガで、アニメシリーズは2002年10月から2017年3月にわたって放送されました。
新作アニメーションは、アニメの放送20周年を記念して発表されたもので、当初は2023年9月3日から4週連続で放送される予定でした。ところが放送を目前に控えた8月29日、「さらなるクオリティアップのため」との理由から放送延期が発表されます。
今後の放送スケジュールについては「公式HPや各種SNSにて、決定次第追って発表させていただきます」と告知されたものの、2025年1月時点でいまだに続報は出ていません。本来の放送予定日から1年以上も経ち、もはや「20周年記念」と言うにはつらい時期に達していますが、果たしてナルトたちの活躍を再び見られる日はやってくるのでしょうか?
自然消滅したかもしれない作品といえばもうひとつ、人気RPG『ファイナルファンタジーIX』のアニメ化企画も長らく続報がありません。フランスのアニメ会社であるサイバーグループスタジオは2021年6月、スクウェア・エニックスと『ファイナルファンタジーIX』のアニメ化について契約を行ったと発表しました。
長い歴史を持つ「FF」シリーズのなかでも『ファイナルファンタジーIX』は屈指の名作として知られている作品です。それだけに「ジタン」と「ガーネット」の物語がアニメでどう再現されるのか、期待に胸を膨らませていた人は多いでしょう。発表によれば、スクウェア・エニックス監修でゲームの世界観を維持しつつ、8歳から13歳の子供たちを主なターゲットにしたアドベンチャーアニメになる予定だったそうです。
しかし、こちらも2025年1月現在に至るまで音沙汰のない状態が続いています。ただ「制作が中止になった」とも発表されていないため、ネット上には「FF9のアニメ化ってどうなったん?」「ずっと待ってるぞ」といった声も少なくありません。
『NARUTO?ナルト?』と『ファイナルファンタジーIX』……いずれの作品も企画が発表されてから数年の月日が経っていますが、実は制作発表から十数年のときを経て、ようやく公開に漕ぎ付けた作品も存在します。代表的なのが劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』で、制作決定から公開までおよそ18年の年月がかかりました。今回ご紹介した作品もいつか見られる日が来ることを期待したいですね。
(ハララ書房)