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【あつ森】キツネの「つねきち」が売る美術品、“ニセモノ”混在でも人気のワケ

ニンテンドーSwitch用ソフト『あつまれ どうぶつの森』では、2020年4月23日の無料アップデートからシリーズお馴染みのキャラクター「つねきち」が島に来訪し、ゲーム内で「美術品」が購入できるようになりました。一部には“ニセモノ”の美術品が販売されていますが、ファンは本物と同じくらいの価値を見出しています。

魅力的な贋作も売る、つねきちの「いなりマーケット」

つねきちの「いなりマーケット」は船? 見るからに怪しい (C) Nintendo
つねきちの「いなりマーケット」は船? 見るからに怪しい (C) Nintendo

 ニンテンドーSwitch用ソフト『あつまれ どうぶつの森』(以下:あつ森)は、2020年4月23日の無料アップデート以後、シリーズ恒例のキャラ、キツネの「つねきち」が島に来訪するようになりました。

 主に絵画や彫刻などの美術品を販売するつねきちは、今作『あつ森』では島の北に位置する小さな入江に不定期で小舟を停泊させ、薄暗い船内で商店「いなりマーケット」を催します。

 商売繁盛のイメージが強いタヌキのキャラクターが商店や不動産業を営む「どうぶつの森」の世界では、キツネのつねきちは少しアコギな商売を展開します。つねきちはその美術品が本物であってもニセモノであっても、主人公に購入するよう、唆(そそのか)してくるのです。

「どうぶつの森」の世界で手に入れられる美術品は、作品名こそ違いますが、現実世界にも存在する有名な美術作品をモチーフとしています。本物の美術品はゲーム内の博物館に寄贈して、展示内容をより豊かにすることができますが、博物館はニセモノの美術品を受け取ってくれません。

「いなりマーケット」で美術品を買う前に商品をじっくりと見ることで、本物かニセモノかを判別することできるため、SNSでは「ニセモノと本物ではどこが違うのか」といった情報に関心が集まっています。

 一方で、「ニセモノこそ欲しい!」という声もあがっています。つねきちの販売するニセモノの美術品には、ひと目で違いが分かりそうな”間抜けな”贋作も少なからず存在するのです。

 たとえば、描かれているモデルの眉毛が極端に下がっていたり、紀元前に作られたはずの彫刻なのに腕時計を着用していたり……。まさにキツネが化かしたような贋作に対し、『あつ森』オリジナルの作品としての価値を見出すファンは少なくはありません。

 ニセモノはニセモノで、家具として扱うことができ、ニセモノの美術品だらけの空間を作ることも可能です。魅力的なニセモノを販売するつねきちは、主人公を騙しはしますが、ヨイショするセールストークや豊かな表情が好評で、シリーズを通してどこか憎めない人気のキャラクターでもあるのです。

 少しダークな商売を営むつねきちも販売されるニセモノも、どこかチャーミングになってしまうのは『あつ森』ならではの世界観といえるでしょう。

(マグミクス編集部)

【画像】本物とニセモノの美術品が混在する「いなり商店」を見る(5枚)

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