【漫画】「飛んで火に入る何とやら」あえて濁したのに友人の返しにモヤモヤ…「分かる!」
安堂友子さんが学生時代、友人数人との会話中、流れで「飛んで火に入る何とやらだね~」と言うと……。友人の返しにモヤモヤしたエピソードに「分かる」と共感の声が集まっています。作者の安堂友子さんにお話を聞きました。
意図が伝わらず…会話って難しい!

安堂友子さん(@tomokoandou)が学生時代、友人数人との会話中、流れで「飛んで火に入る何とやらだね~」」と言いました。ことわざをあえて濁した表現でしたが、友人はすぐさま「夏の虫だよ」と返し……。
安堂友子さんによるエッセイマンガ『崩した言い回しが伝わらなかった学生時代の小さい悲しい記憶、供養』がX(旧:Twitter)で公開されました。読者からは「めちゃくちゃ分かる」「違う……ってなる」「ものすごくモヤりますよね」「『あえて』が伝わらないことある」「濁すのが粋なのに!」「野暮だなあ」「そんなときは『正解!』って言ってやります」「知ってて言ってることを伝えつつ、相手に恥かかせない方向だといいのでは」などの声があがり、投稿には7.8万いいねの反響が集まっています。
安堂友子さんは漫画家として活動しており、オリジナリティーあふれた「改変おとぎ語」を描いた書籍『マチ姉さんのポンコツおとぎ話アワー』(ぶんか社)が発売中です。
作者の安堂友子さんに、お話を聞きました。
ーーモヤモヤしたシチュエーションに共感しました。振り返ってみて、改めてどのようなお気持ちですか?
自分でも細かいことをいつまでも根に持っているな~という自覚はあったので、共感の感想をいただけて少し安心できました。
ーーこのあと、モヤモヤはどのように解消しましたか?
当時は特別に何かしたことはなく、普通にだんだんと忘れたつもりでした。けれどこうしてずっとあとになっても思い出すあたり、地味に納得いってなかったんだなと改めて思います。マンガにして「供養」したことで、ようやく解消されるのではないかと。

ーーたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。
目を通した範囲で申し訳ないのですが、「同じ経験がある」が多かった印象です。似たような状況に陥り、どちらの落ち度とも言えないすれ違いのケースもあれば、「誤解されたうえに相手に自分のミスだと思われてしまった」という複数のご報告には、「あるある……」「これはつらい……」と共感させていただきました。
また、「会話ってスポーツみたいに難しい」という意見にはうなずきました。気軽に反応できるかは相手との関係性もあるし、話の流れや発言のタイミングを読んだりと、言葉を使うやりとりなのにフィジカル寄りの能力が求められる場面も多いですよね、と。
そしてそれとは別に、「何とやら」が「言い回しとしてありかなしか?」で注目された面もあったようでした。一応、昔からある慣用表現で、誤用ではないのですが、「もとの慣用句を変えるのはおかしいと感じて指摘していた、されていた」とか「誤解を防ぐためには使わない方がいいのでは?」など、そちらが気になった方もおられました。
個人的には、そこまで深く考えて発した表現ではなくて、例えるなら、何の気なしに「タモリ」と言ったら「森田一義さんだよ」と返され、面食らってフリーズした……みたいな感じだと思ってもらえればと。会話って難しいですね。
ーーX(旧:Twitter)ではおとぎ話をモチーフにした作品を多く投稿なさっており、書籍『マチ姉さんのポンコツおとぎ話アワー』が3巻まで発売中です。見どころなどをご紹介いただけますか?
おとぎ話のパロディをかわいい動物ネタやパワフルなお年寄り、お姫様盛りだくさんでお送りしております。
どの巻にもそれぞれお気に入りのネタがあり、何巻から読み始めても大丈夫! な親切(?)設計でございます。マンガあるあるであとから絵がこなれてくるので、ご新規さんは3巻から入るのもオススメかと。
今回ご紹介いただいた思い出マンガはブルーな印象が強いと思われますが、コミックスはギャグの明るい話ばかりなので、気軽に読んでいただけたらと思います。(いやほんと)
●安堂友子さん 過去のインタビュー
(マグミクス編集部)