「イメージ違うよな…」→ちゃんとご本人でした！　カッコよすぎた実写版の敵キャラ

再現度に加え本人の魅力もダダ漏れ…？

　人気マンガの実写化は、キャラクターのイメージとは異なるキャストが起用されることも珍しくありません。特に敵役は、独特な雰囲気やビジュアルの再現が難しく、配役発表時には不安視されることもあります。しかし、なかには俳優の圧倒的な存在感と演技力で原作ファンを納得させたこともありました。

●『東京リベンジャーズ』稀咲鉄太　演：間宮祥太朗

　2021年に公開された映画『東京リベンジャーズ』（原作：和久井健）で、間宮祥太朗さんは、凶悪な半グレ組織「東京卍會」の裏で暗躍する重要人物「稀咲鉄太」を演じています。彼は主人公「花垣武道（演：北村匠海）」が、東京卍曾の影響で友人や元恋人が死ぬ運命にある現代を変えるためにタイムリープを繰り返すなか、立ちはだかる宿敵です。

　稀咲はケンカこそ弱いものの、人心掌握や状況のコントロールに長けた策略家で、得体が知れない恐ろしさがあります。間宮さんは鋭い眼光や、時折浮かべる狂気的な表情で稀咲の不気味さを再現しており、ネット上では「間宮くんとは思えない冷酷な演技がゾッとする」「フッて感じの笑い方が本物の稀咲」などと話題になりました。

　徹底した悪役でアンチコメントも散見される稀咲ですが、実写には「稀咲は嫌いなのに、間宮くんが演じると憎めない」という声もあがっています。冒頭で稀咲が駐車場でヤクザを半殺しにする、オリジナル場面も話題となりました。

●『銀魂』高杉晋助　演：堂本剛

　2017年、2018年に実写版の映画が公開された人気マンガ『銀魂』（作：空知英秋）は、各キャストの再現度が高いことで話題となりました。なかでも独特なオーラで注目を集めたのが、堂本剛さん（KinKi Kids）が演じる「高杉晋助」です。

　高杉は、主人公「坂田銀時（演：小栗旬）」の幼馴染でありながら、武装集団「鬼兵隊」を率い、幕府転覆を企む過激派です。ギャグ要素の強い本作においてシリアスな悪役で、カリスマ的魅力を放ち長年高い人気を誇っています。

　12年ぶりの映画出演となった堂本さんは、高杉の達人級の剣術や三味線の演奏をはじめ、煙管の持ち方や吸う際の角度まで細部にこだわって演じ、「まさに高杉が三次元に現れた」と称賛されました。

　ネット上では「ビジュは完璧な高杉じゃないのに、特有のカリスマ的なオーラが見事に一致してた」「ふとした瞬間の殺気が高杉そのものでゾクゾクさせられた」という感想も出ており、危険な香りを孕んだミステリアスな魅力に魅了された人が続出しました。映画1作目ではオリジナル展開で、銀時vs高杉の戦いも描かれています。

●『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』スカー　演：新田真剣佑

　荒川弘先生の人気マンガ『鋼の錬金術師』の実写映画第2作『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』では、新田真剣佑さんが国家錬金術師の命を狙う復讐者「スカー」を演じました。

　スカーは母国が犠牲となった「イシュヴァール殲滅戦」の生存者で、国家錬金術師へ強い憎しみを抱き、主人公「エドワード・エルリック（演：山田涼介）」と対峙する重要なキャラです。原作では額に大きな十字傷があり、屈強な体格を持つ褐色の戦士として描かれているため、キャスト発表時には「顔が整いすぎでは」「まだ若い」との声もありました。

　しかし、復讐を誓った壮絶な過去や激しいアクションシーンを再現した新田さんには、「スカーの気持ちが現れた力強い瞳がすごい」「堂々とした佇まいに、無口だけど存在感ある感じめちゃくちゃかっこよかった」と評価されています。そのスカーの象徴である褐色の肌や十字傷のメイクには、毎日2時間ほどかかっていたそうです。