ガンプラ瞬殺の「Ex-Sガンダム」って何者? アナハイムが目指した「究極のガンダム」の正体
アニメ未登場にも関わらず絶大な人気を誇る「Ex-Sガンダム」。模型誌発の企画『ガンダム・センチネル』から生まれたこの機体は、なぜこれほどまでにファンを魅了するのでしょうか。
他ガンダムとは「ケタ違い」のスペック

2025年6月19日正午、プレミアムバンダイで「MG 1/100 Ex-Sガンダム/Sガンダム (タスクフォースα Ver.)」の予約受付が開始されましたが、瞬く間に売り切れ。X(旧:Twitter)では「Ex-S」がトレンド入りし、発売と同時にサイトにアクセスしたユーザーからも「待機時間が終わったらもう売り切れていた」という報告もあがっています。
この「Ex-Sガンダム(イクスェスガンダム)」が登場したのはアニメ作品ではないですが、ガンプラやゲームなどで見たことがあるガンダムファンも多いことでしょう。しかし、「どんな機体なのかよく知らない」という人も多いかもしれません。
「Ex-Sガンダム」は、1987年から1988年にかけて模型誌「モデルグラフィックス」で展開された模型企画『ガンダム・センチネル』に登場する機体です。本企画では、主に模型とショートストーリーによって物語やメカが表現されました。
舞台は宇宙世紀0088年。地球連邦軍の一部部隊が反乱を起こした「ペズン計画」に対し、新型機体で編成された「α(アルファ)任務部隊」が鎮圧に向かうという設定です。アナハイム・エレクトロニクスが「究極のガンダム」を目指して開発したのが、今回のガンプラにもなった「Sガンダム(スペリオルガンダム)」、そしてその強化型「Ex-Sガンダム」だったのです。
Ex-Sガンダムの最大の特徴は、その圧倒的なスペックにあります。全備重量は182.5tという超重装備でありながら、4基ものジェネレーターを搭載し、総推力は118万2000kgという驚異的な数値を叩き出します。この推進力を他ガンダムと比較すると、初代ガンダムが5万5500kg、Zガンダムが11万2600kg、ZZガンダムが10万1000kgですから、まさにケタ違いです。
ベースとなる「Sガンダム」は、もともと3機に分離・合体が可変モビルスーツで、Gアタッカー(戦闘機形態)、Gボマー(爆撃機形態)、Gコア(コクピット部)に分かれ、それぞれが独立して運用できる画期的な設計となっています。しかし、「Ex-S」はこの分離機能を封印する代わりに、重装備パーツを追加してさらなる戦闘力の向上を図った機体なのです。
注目すべきは、MS形態から「Gクルーザー」という飛行形態への変形機能です。これにより長距離巡航が可能となり、戦略的な運用の幅が広がりました。また、機体には「ALICE(アリス)」と呼ばれる自律戦闘システムが搭載されており、従順かつ、パイロットの命令に反してでも的確な行動を行えるAIとして育つよう、常識では計り知れない理不尽な男として主人公「リョウ・ルーツ」がそのパイロットに選ばれました。
武装面でも、頭部インコム、大腿部ビーム・カノン4門、背部ビーム・カノン4門、さらには有線式の「リフレクター・インコム」など、多彩な兵装を備えています。とくにリフレクター・インコムは、射出したポッドでIフィールドを発生させ、自機のビームを反射させて死角からの攻撃を可能にするという独創的な武装でした。
いまから「Ex-Sガンダム」や『ガンダム・センチネル』に触れるのであれば、メディアミックスムック『ガンダムウォーズIII/ガンダムセンチネル』(大日本絵画)や小説パートの増補版である『ガンダム・センチネル・アリスの懺悔』(大日本絵画)が比較的入手しやすく、オススメでしょう。
アニメ未登場ガンダムでありながら、これほどまでの支持を集める「究極のガンダム」。その魅力を改めて感じてみてはいかがでしょうか。
(マグミクス編集部)



