アオシマ伝説のプラモデル「アトランジャー」から再始動! 「新・合体シリーズ」の今後
2020年4月、模型メーカーの青島文化教材社(アオシマ)が伝説のオリジナルロボットプラモデル「アトランジャー」などの「合体シリーズ」を復活させると発表し、SNSで話題となりました。1970年代~1980年代前半の大ヒット商品は、なぜ復活することになったのでしょう? プロジェクトの中心スタッフにお話を聞きました。
合体ロボに美少女を組み合わせた新たな展開で復活

100円のプラモデルを4つ揃えるとロボットやメカに合体し、別のロボットやメカのパーツと組み替えて遊ぶこともできる。そんな子供心を刺激するギミックで1970年代~1980年代前半に大ヒットした青島文化教材社(以下、アオシマ)の「合体シリーズ」が約40年の時を越えて復活すると、2020年4月に発表されました。
発表とあわせて「新・合体シリーズ」プロジェクトの公式サイトが立ち上がると、SNSを中心に話題を集めましたが、現在公開されている情報は、「合体シリーズ」第1弾のオリジナルロボット「アトランジャー」の新たな姿と、美少女が描かれたイラストのみで、全体像は謎に包まれています。
そこで、アオシマで企画開発を担当する久保田真浩さん、プロジェクトの企画や設計を手がけるホビーメーカー「ランペイジ」の柳生圭太さん、清水圭さんに、「合体ロボ」復活の経緯や今後の展望について語っていただきました。
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──「合体シリーズ」復活の経緯を教えてください。
清水圭さん(以下、清水) (アオシマの)久保田さんから「何かプラモデルの企画をやりませんか」というお話をいただいた時、まず頭に浮かんだのが「アトランジャー」を復活させることでした。最近の業界の流れ的にも、アオシマさんのオリジナルロボットであるアトランジャーを生かすべきだと思ったんです。その後、(代表の)柳生と一緒に本格的に企画を考えました。
柳生圭太さん(以下、柳生) 最初は今の技術でハイグレードのアトランジャーを出すといったシンプルな企画を提案したんです。でも、反応が芳しくなくて(笑)。「合体シリーズ」に美少女を組み合わせた企画を再度、提案しました。
久保田真浩さん(以下、久保田) 「合体シリーズ」があったから今の弊社のキャラクタープラモデルがある。社内でも、そのようにとらえられている存在なので、プレッシャーもありまして……。アトランジャーを復活させても、今の流行のなかで競争を勝ち抜けるのか懸念する声もありました。
でも、改めてご提案いただいた企画は、昔の「合体シリーズ」とのつながりも踏まえたうえで美少女と組み合わせるという、新たな展開も組み込まれた素晴らしいものだったんです。