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絶対トラウマ! だけど今夏、アニメ『はだしのゲン』を観るべき理由とは?

戦後80年を迎えた2025年、『はだしのゲン』に注目が集まっています。原作に抵抗感がある人でも、手軽に観られるアニメ版を紹介しましょう。

とあるシーンで小学校のクラス中がパニック!

はだしのゲン』DVD(ジェネオンエンタテインメント)
はだしのゲン』DVD(ジェネオンエンタテインメント)

 戦後80年を迎える2025年、軍国主義の狂気と原爆の悲惨さを描いた中沢啓治先生の名作マンガ『はだしのゲン』が再び脚光を浴びています。

 先日はNHKの人気番組『新プロジェクトX~挑戦者たち~』で「アメリカに渡った漫画~はだしのゲン~」と題した特集が組まれました。中沢先生は2024年、「漫画のアカデミー賞」と呼ばれる「アイズナー賞」の「コミックの殿堂」を受賞しています。手塚治虫先生、大友克洋先生、水木しげる先生らも受賞した名誉ある賞です。

『はだしのゲン』は世界中で読み継がれている日本が誇る名作ですが、「絵柄が苦手で読んでいない」という人にぜひおすすめしたいのが、1983年に公開されたアニメ映画『はだしのゲン』です。

 アニメの『はだしのゲン』はマンガに比べると、かなり洗練された絵柄になっています。主人公「中岡ゲン」はすっきりした顔立ちになり、ゲンの姉「英子」は美少女として描かれていました。作画監督とキャラクター設計は、近年も『忍者と殺し屋のふたりぐらし』などの作品で原画を担当した、富沢和雄さんが務めました。

 また登場人物の数が整理され、軍国主義と国粋主義に邁進する市民の姿や、治安維持法によって弾圧される人びとの様子、天皇の戦争責任を追及する場面などがカットされるなど、ストーリーもシンプルになっています。

 物語はゲンと家族の平穏な日常から始まりますが、1945年8月6日午前8時15分、B-29から落とされた1発の原子爆弾が、広島の人びとの運命を一瞬で変えてしまいました。

 閃光が走り、爆発が広がると、風船を持った幼女は一瞬で服と全身の毛が焼き尽くされ、両方の目玉が落ちて丸焦げになります。軍服を着た男性は叫びながら全身が焼かれ、老人は目玉だけでなく首まで吹き飛びました。若い母親は黒焦げになりながらも、地面に落ちた黒焦げの赤子を守ろうとしてふたり一緒に息絶えます。

 映画館やTVではなく、小学校の授業などでアニメ『はだしのゲン』を観た人も多いようで、SNSには「クラスの全員が悲鳴を上げた」「怖くて泣いた」「確実にトラウマ」という声が数多く出ています。上記の場面で悲鳴が起こったのは間違いないでしょう。その後の描写からも、原爆の恐ろしさを克明に描いて子供たちに伝えたいという、アニメスタッフの気合いが伝わってきます。

 アニメ『はだしのゲン』を手がけたのは、アニメ制作会社のマッドハウスです。設定を担当した丸山正雄さんは、後に同じ原爆を題材にした『この世界の片隅に』(2016年)も企画しています。

 また、川尻善昭さん、梅津泰臣さん、大橋学さんら、トップアニメーターがこぞって参加しているのも大きなポイントです。戦闘機による機銃掃射シーンも迫力満点で、作画の優れたアニメが好きな人、戦争アニメが好きな人も見逃せない作品だといえます。

 そして、アニメ『はだしのゲン』には、原作者の中沢先生の強い思いが込められています。アニメーションなら被爆シーンを表現できると確信した中沢先生は、莫大な額の借金を作りながらアニメ化に挑戦しました。興行的にも成功を収めており、現在は配信サイトなどで気軽に鑑賞できます。

 原作『はだしのゲン』は、2023年に広島市の平和教育副教材から削除され、大きな議論を呼びました。アニメ『はだしのゲン』は、配信サービスでも視聴でき、誰でも触れることができます。まずはアニメを観てから、原作を読むのもいいでしょう。

 いまだに「核武装」といった言葉が政治の世界で発せられる昨今、『はだしのゲン』は必読必見の作品であることは間違いありません。

(大山くまお)

【画像】え…っつ? 可愛い絵柄からのギャップが「トラウマ」! こちらが「核兵器」の描写が出てくるアニメです(5枚)

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