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異質すぎる2025秋アニメに視聴者驚愕!「リア充主人公が…」「えっ転生しないの?」

2025年秋アニメの放送開始からおよそ1か月が経ちました。そのなかには、「リア充主人公」から「転生しないお姫様」まで、斬新な展開にさまざまな意見が寄せられています。

論争が起きるのはそれだけ「注目」されている証拠?

画像は、アニメ『千歳くんはラムネ瓶のなか』第2弾キービジュアル (C)裕夢/小学館/チラムネ製作委員会
画像は、アニメ『千歳くんはラムネ瓶のなか』第2弾キービジュアル (C)裕夢/小学館/チラムネ製作委員会

 2025年秋アニメの放送開始からおよそ1か月が経ちました。話題作が出そろうなか、斬新な設定からさまざまな意見が寄せられた作品もあります。論争の火種は実にさまざまで、見方を変えればそれだけ多くの人が注目している証拠ともいえるでしょう。今回は、いろいろな意味で注目を集める、話題の秋アニメを3本ご紹介します。

●『千歳くんはラムネ瓶のなか』

 アニメ『千歳くんはラムネ瓶のなか』は、共感しづらい「主人公像」が議論を呼びました。本作は裕夢さんの同名小説が原作で、ラブコメ系のラノベ作品としては珍しく、「スクールカースト最上位に君臨するリア充」を主人公に据えています。

 主人公の「千歳朔(CV:坂田将吾)」は、端正なルックスに加え、勉強も運動神経もコミュ力も抜群のハイスペック男子です。常に自信満々で、正論を振りかざす一面もあるため、ネット上では「主人公の性格が苦手」「偉そうな態度が鼻につく」といった意見が聞こえてきます。

 さらに第1話では、担任から引きこもり生徒の更生を頼まれた千歳が、その生徒と直接話すために部屋の窓ガラスをバットで叩き割るという大胆な行動をとりました。こうした言動も相まって賛否を呼んでいますが、原作ファンの間では「物語が進むにつれて劇的に面白くなる」ともいわれています。

 実際に原作小説は「このライトノベルがすごい!」で2年連続1位を獲得、殿堂入りを果たしており、若い世代を中心に圧倒的な人気を誇りました。まだ物語は始まったばかりということを考えると、序盤の印象だけで良し悪しを判断するのは早計かもしれません。

●『ワンダンス』

「ストリートダンス」を題材にするアニメ『ワンダンス』(作:珈琲)も、論争の的になった作品のひとつです。人前で話すのが苦手な主人公「小谷花木(CV:内山昂輝)が、言葉を必要としない「ダンスの世界」に飛び込む物語で、見どころとなるダンスシーンには、ダンサーの動きをアニメ映像に落とし込むために、CGとモーションキャプチャーが活用されています。

 しかし、この表現が一部の視聴者から「動きに違和感がある」といわれていました。原作マンガで丁寧に描かれたダンスの動きや舞台表現のため使用されたCG表現でしたが、ぬるぬるとした作画に視聴者が慣れるまで、少し時間を必要としそうです。

 とはいえ、ストーリーや劇中歌・音楽のクオリティーは高く評価されているほか、ダンス監修には世界的ダンサーのRIEHATAさん、モーションキャプチャーにはプロブレイキンチーム「KOS? 8ROCKS(コーセーエイトロックス)」のメンバーも参加。ダンスの動きそのものは極めて本格的で、作品全体の魅力は申し分ない内容となっています。

●『ある日、お姫様になってしまった件について』

 リア充主人公やCGダンスが話題になる一方で、大胆な原作改変が行われた作品もありました。それが、電子版総閲覧数2億PVを超える人気お姫様ファンタジー『ある日、お姫様になってしまった件について』(原作:Plutus、マンガ:Spoon)です。

 原作マンガのあらすじは、孤児院出身の主人公が悲運のお姫様に生まれ変わり、18歳で処刑される運命を回避しようと奮闘するというもの。いわゆる「転生もの」にあたる作品でしたが、アニメ版ではこの転生設定がまるごとなくなっています。

 そもそも作品タイトルが『ある日、お姫様になってしまった件について』であるため、「転生ものだと思ったら転生しないの?」「最初からお姫様だとタイトルと矛盾しないか?」とネット上をざわつかせる事態となりました。

 もっとも、近年は「転生もの」が飽和状態にあり、物語の導入がどれも似た展開になりがちです。そのため転生パートをあえてカットしたり、短く処理したりするケースも増えており、今回の改変もそうした流れを汲み取った判断だったのかもしれません。設定変更にこそ賛否の声がありますが、作画クオリティーは非常に高く、「これはこれで……」とアニメ版を楽しむ視聴者も少なくないようです。

(ハララ書房)

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エンタメ記事専門の編集プロダクション。漫画・アニメ・ゲームはもちろん、映画やドラマ、声優にも精通。メイン・サブを問わず、カルチャーの最前線を追いかけていきます。