『ばけばけ』トキの名付け親は意外な人物? 「記念の日」に制作統括が明かした「ネーミングの由来」とは
連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロイン、松野トキに関してチーフプロデューサーが名前の由来を語りました。
史実の手紙も名前の由来

2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は『知られぬ日本の面影』『怪談』などの名作文学を残した小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)さんと、彼を支え、さまざまな怪談を語った妻の小泉セツさんがモデルの物語です。
本作のチーフプロデューサーである橋爪國臣さんは、2026年2月4日に自身のX(旧:Twitter)で
「ばけばけのモデル、小泉セツさんは、旧暦の2月4日生。節分なので、セツと名付けられたそうです」
とポストしました。現在の西暦の基準では2月26日が誕生日(国立天文台公式サイト「日本の暦日データベース」参照)ですが、旧暦ではセツさんは1868年の2月4日生まれです。セツさんは『ばけばけ』の主人公「松野トキ(演:高石あかり)」のように、生後7日で生家の小泉家から、親戚の稲垣家に養子に出されました(1890年に小泉家に復籍)。
また、橋爪さんは同じポストで
「ちなみに、ふじきさん(脚本のふじきみつ彦)と最初に決めた設定では、松野トキの名付け親は勘右衛門で、貰い受けて雨清水家を出た際、幸福を運ぶ鳥・朱鷺が一羽とまっていて、そこから名付けたとしました」
と続けています。劇中では描かれていませんが、トキという名前を考えたのは養祖父「勘右衛門(演:小日向文世)」でした。
ちなみに、作品内では朱鷺(トキ)がヒロインの名前の由来になっていますが、『ばけばけ』の裏設定としては、小泉八雲さんが残したとある文が元ネタとなっているようです。
『ばけばけ』の撮影協力・資料提供としてもクレジットされている、小泉八雲記念館の館長・小泉凡さん(八雲さんとセツさんのひ孫)は、自身の著書『セツと八雲』(朝日新聞出版)のなかで、「松野トキ」という主人公名になった理由について語っています。
言葉が通じなかったセツさんと八雲さんは、日本語の助詞や動詞、形容詞の活用を省いた独自言語、通称「ヘルンさん言葉」で会話しており、手紙でもそういった文体の書簡が残されています。そのなかには、八雲さんが1904年の夏に避暑地の静岡県焼津から、東京の西大久保の家にいたセツさんに宛てたものもありました。
その手紙は
「スタシオン(stasion)ニ タクサン マツ ノ トキ アリマシタ ナイ ソノヨナ コドモ ニ ICE CREAM ヤル ムツカシ デシタ」
というもので、焼津に向かう新橋の駅で子供たちにアイスを買ってあげる時間がなかったという内容です。凡さんは、この手紙の「マツ ノ トキ」に由来して、松野トキというヒロイン名が生まれたと語っています。
(マグミクス編集部)

