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『鬼滅の刃』再放送には「明確な狙い」がある? 発表タイミングで分かった「仮想敵」の存在も

「仮想敵」への先制パンチにも、理由がある?

『鬼滅の刃 遊郭編』は、炭治郎たちが死闘のなかで大きな成長を遂げ、鬼殺隊の柱からの信頼を獲得するきっかけにもなる重要エピソードだった (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
『鬼滅の刃 遊郭編』は、炭治郎たちが死闘のなかで大きな成長を遂げ、鬼殺隊の柱からの信頼を獲得するきっかけにもなる重要エピソードだった (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 もともと、フジテレビの日曜朝9時半の枠は、『ONE PIECE』が2006年10月1日から2025年3月30日まで放送されていました。この『ONE PIECE』が深夜枠に移動したことから、25年は4月から『TO BE HERO X』、10月から『SI-VIS: The Sound of Heroes』が放送されました。

 これら2本のTVアニメの製作には、『鬼滅の刃』の企画制作に携わるアニプレックスが入っていました。その流れで『鬼滅の刃』が放送されるのでしょう。そこには、日曜朝9時半の「視聴率争い」が見え隠れします。

 日曜の朝9時半といえば、テレビ朝日系列では「スーパー戦隊」シリーズが放送されてきました。しかし、それもシリーズ休止が決まり、東映特撮の新シリーズとなる「PROJECT R.E.D.」第1弾『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』が、2026年2月15日(日)から放送開始となります。

 今回の『鬼滅の刃』再放送の発表は、スーパー戦隊の最終作『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』最終回が放送された直後でした。意図的なものかどうかは分かりませんが、今後の視聴率争いの相手に「先制パンチ」を見舞った形になるといえるでしょう。

 『鬼滅の刃』と『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』ではそれぞれ対象年齢が違うと考えられがちですが、『鬼滅の刃』側から考えると、『ギャバン』が対象とする子供世代もターゲットに含めているのかもしれません。なぜなら『鬼滅の刃』のTVアニメは2019年の放送開始です。小学生低学年より下の子供たちには、TV放送での視聴経験がないわけです。

 この年齢層をターゲットに考えた場合、子供の放送習慣があると見られる日曜朝に狙いを定めても不思議ではありません。大人にとっては再放送でも、子供には「初めての作品」として認知される可能性もあります。

 もともと『鬼滅の刃』は残酷描写に問題があるという指摘もありましたが、これまでの放送で、一般的な視聴者層に受け入れられてきた経緯がありました。そういう点からも、親が視聴を止める可能性はそれほど高くないと考えられます。

 ほかにも、日曜朝はSNSが盛り上がる時間帯でもあります。これまで夜間での放送だった『鬼滅の刃』が朝の放送に踏み切った背景には、こうした「SNS戦略」もあるかもしれません。

 これらのことを考えていくと、『鬼滅の刃』再放送は、「新たな顧客層」を確保するために日曜朝に放送を決断したと考えられます。それは数年後だけでなく、「10年後」といった長期スパンでの人気維持をはかった戦略といえるかもしれません。

(加々美利治)

【画像】「えっ、見たい」「ファンなら分かる」これが、アニメ『鬼滅の刃』序盤でしか見られない貴重シーンです(4枚)

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