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「ジャンプ」若い人は知らない、アニメ鎖国時代 「開国」へ導いたヒット作とは?

誰もが一度は読んだことがあるであろう「週刊少年ジャンプ」の人気マンガたち。しかし、50年以上もある歴史のなかには今では考えられない時代がありました。あまり語られてこなかった、その歴史を紐解いていこうと思います。

雑誌発行部数1位の「ジャンプ」のウソのような過去の歴史

アニメ化がきっかけで大ブームとなった『鬼滅の刃』を生んだ「週刊少年ジャンプ」にアニメ鎖国時代があった 著:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第1巻(集英社)
アニメ化がきっかけで大ブームとなった『鬼滅の刃』を生んだ「週刊少年ジャンプ」にアニメ鎖国時代があった 著:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第1巻(集英社)

『ONE PIECE』、『鬼滅の刃』、『呪術廻戦』など、人気アニメ原作の掲載誌として有名なマンガ雑誌「週刊少年ジャンプ」。しかし、「ジャンプ」にはアニメとは一切かかわりのない「アニメ鎖国時代」ともいえる時期がありました。

「ジャンプ」は1968年7月11日創刊。当初は月2回の発売でしたが、1年ほどしてから「週刊」に変更されました。そして、創刊わずか5年ほどの1973年には「週刊少年マガジン」を抜いて雑誌発行部数1位となります。

 この「ジャンプ」初のアニメ作品は? ……というと、『紅三四郎』といちおうは言われていました。しかし、『紅三四郎』はTVアニメ化が前提の企画で、もともとは「週刊少年サンデー」で連載されていたマンガです。それがTVアニメ放送に合わせて「ジャンプ」でコミカライズとして掲載された経緯になります。

 それを踏まえると「ジャンプ」初アニメ化作品は、本宮ひろ志先生の『男一匹ガキ大将』になるでしょう。創刊初期の「ジャンプ」を支えた作品で、その後は実写映画化もされました。この作品を見て漫画家を目指した人も多くいたそうです。

 この『男一匹ガキ大将』と共に当時の「ジャンプ」の柱と言われた作品が、永井豪先生の『ハレンチ学園』でした。アニメ化こそされませんでしたが、その人気から実写劇場版やTVドラマ化されています。しかし、その過激な描写から、PTAや教育委員会からのクレームが多く寄せられて社会問題になるほどの事態になりました。本来の「破廉恥」という意味とは少々ズレて、「ハレンチ」という言葉がスケベを意味するようになったことからも、その影響は世代を超えて大きく広がったと言えるでしょう。

 その後も『ど根性ガエル』、『侍ジャイアンツ』、『荒野の少年イサム』など、「ジャンプ」の人気連載作品は次々とアニメ化されていきました。そんな時、TVアニメ化前提の作品が連載を始めます。それが永井先生の『マジンガーZ』でした。

 本作は人気作『ハレンチ学園』最終回の翌週からの連載という異例のスタートで、当時の永井先生への「ジャンプ」編集部の期待度が分かります。もっとも編集部は『ハレンチ学園』のような作品を期待していたのに、永井先生側はアニメ化が決定していた『マジンガーZ』の連載先を模索していたというズレがありました。この時の永井先生は『デビルマン』の連載に注力していて、これ以上の連載作品が描けなかったという事情も大きかったようです。

 連載が開始されるとTVアニメとの相乗効果で『マジンガーZ』は「ジャンプ」の人気作品のひとつとなっていきました。ところが、スポンサーサイドから『マジンガーZ』のマンガを低年齢層向けの雑誌にも連載してほしいとの強い要望があり、この一件が引き金となって「ジャンプ」では人気絶頂時にも関わらず最終回を迎えることになります。

 この時、ラストページで「いろんな都合により今回で終わり」「つづきはテレビで見てね」という当時の子供には分かりづらい形で未完結のまま連載終了となりました。ちなみに後に販売されたコミックスでは、この後の展開が描き下ろされ、物語はキチンと完結しています。

【画像】PTAから苦情! ジャンプの「柱」だった作品

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