野原ひろしの「会社員は大変だゾ」なエピソード 部長からの無茶ぶりがひどすぎる!
2022年に放送開始から30周年を迎えるアニメ『クレヨンしんちゃん』。マイペースに生きる5歳児・しんのすけを中心とした野原家の日常が毎週コミカルに描かれています。そんな一家の大黒柱と言えば野原ひろし。双葉商事に勤める35歳の営業マンです。この記事では、ひろしが会社からの無茶ぶりに翻弄されたエピソードをご紹介します。
会社のために体を張るひろし

放送開始からおよそ30年。しんのすけを中心とした野原一家のハチャメチャでちょっとおバカな日常を描くアニメ『クレヨンしんちゃん』。この記事では、一家を支える大黒柱の野原ひろしの仕事に注目。双葉商事に勤める35歳の営業マンの彼ですが、作品では会社からの無茶ぶりに翻弄されるエピソードも多く登場しています。
●取引のためにヒゲを伸ばす!?
まずは「ヒゲモジャ父ちゃんだゾ」というエピソードです。ある日、部長に呼び出されたひろしと後輩の川口は、大きな取引を任されることになります。しかし、そこでひろしと川口へ出された指令は「ヒゲを伸ばすこと」。何でも相手の社長がヒゲの愛好家で、ヒゲが伸びていないと交渉の席につけないのだそう。なかなかの無茶ぶりです。が、ひろしは会社のためならと、そこから1か月、ヒゲ育成生活をスタートさせます。
途中、長く伸びたヒゲを娘のひまわりに怖がられてしまい、心が揺らぐこともありましたが、見事モジャモジャになるまで伸ばし続けました。
結局、交渉の日、急に相手の社長が変わってしまったことでヒゲは必要なくなってしまったのですが、会社員としてどんな要求にも応えるという、ひろしの会社愛と忍耐強さが垣間見えたエピソードでした。
●急な私服出勤デー
続いては「父ちゃんが私服出勤だゾ」というエピソードです。こちらの無茶ぶりも、部長のひと言から始まります。その内容は「来週、我が社で私服出勤デーをすることになった」というもの。ひろしは家に帰って「オフィスカジュアル」に合いそうな自分の服を探します。しかし、どれもラフすぎたり、虫に食われていたりと良い服がありません。見かねたみさえは「せっかくだから新しい服買ったら?」と提案。ひろしはしんのすけと一緒に買い物へ行くことに。
ところが、店ではしんのすけに買ってあげたアクション仮面の帽子が意外と高かったせいもあり、予算がなくなってしまいます。結局安く買えるセット売りの服を買ったのですが、会社に行ったら部長たちと被ってしまうという結末でした。
時代を反映したエピソード

会社員としてのひろしを描いたエピソードでは「リモート会議」「リモート接待」など、いまの時代を反映したエピソードもよく登場しています。
●リモート接待はハプニングの連続
続いては「リモートで接待するゾ」というエピソードです。部長、ひろし、川口の3人で取引相手の重役を、パソコンを使って家からリモート接待することになったひろし。こういった時代の流れに乗った無茶ぶりが反映されるのも『クレヨンしんちゃん』ならではです。
事前に作戦会議をしてからリモート接待に臨む3人。しかし、途中でしんのすけが勝手に話に入って来てしまったり、川口が間違ってライバル社の製品を取り出して褒めてしまったりと、ハプニングの連続でなかなかうまくいきません。
しかし最後は、しんのすけとひまわりの何気ないやり取りをキッカケに新商品のアイデアが生まれ、接待はなんとか成功に終わりました。
●あまりのつらさに怪人に感情移入!?
日々、会社での苦労(主に部長からの無茶ぶり)に耐えているひろし。そんな彼はよく、苦労しているものを見るとついつい感情移入してしまうというクセがあります。例えば「怪人はつらいゾ」というエピソードで、アクション仮面フィギュアを持ったしんのすけと、怪人フィギュアで戦ったときのことです。すぐに怪人をやっつけようとするしんのすけにひろしは「そんなに簡単にやっつけちゃかわいそうだろ」「こいつだって家族のために頑張ってるんだぞ」と感情移入。酒でほろ酔いだったこともあり、泣きながらしんのすけに訴えていました。
また、「豆苗が育つゾ」というエピソードでは、まさかの豆苗に感情移入。切られても切られても再び上を向いて伸びる豆苗の健気な姿に、会社員としてつらいときでも弱音を吐かずに頑張っている自分と姿を重ねていました。
エピソードを振り返ると、そもそも双葉商事自体がなかなかハチャメチャな会社とも言えます。今後のアニメ『クレヨンしんちゃん』でも、ひろしが部長からどんな無茶ぶりを振られるのか、そしてどんなものに自分の姿を重ねて感情移入するのか……会社員・野原ひろしの奮闘と哀愁っぷりに注目です。
(吉原あさお)