『ジョジョ』の回想に出てくる「名なしの極悪人」たち ゾンビなのに軍の要職、妹を虐待
悲劇の原因を作り出した極悪探偵
●第6部……ウェザーをリンチした白人至上主義探偵
6部のメインキャラで長年の記憶を失っていたウェザー・リポートは、ラスボスのエンリコ・プッチ神父の双子の弟でした。出産後まもなく子供が死んでしまい、耐え切れなかった女性がプッチ家に生まれた双子の片方(ドメニコ)を死んだ赤子と取り換えて誘拐し、ウェス・ブルーマリン(後のウェザー)として育てていたのです。
その後、ウェスは成長し、プッチ家の長女ぺルラと恋に落ちます。しかし、神父見習いだったエンリコは、偶然ウェスの母の「双子の片方を取り替えた」という懺悔を聞いてしまっていたので、血のつながっているふたりの恋愛を何とか阻止しようと地元の私立探偵に「別れさせてくれ」と依頼をしました。
しかし、この探偵は筋金入りの「白人至上主義者」であり、ウェスの母が出産の年に都会で「黒人」と結婚していたことを調べ上げて、見た目は白人にしか見えないウェスをぺルラの前で仲間たちとリンチし、木に吊るしたのです。その後ぺルラは悲しみのあまり、近くの湖に身投げして死亡、プッチ神父は妹の死が受け入れられず、歪んだ考えに取りつかれていきます。
探偵はその後スタンド能力のおかげで生きていたウェスに殺されましたが、彼がいなければ6部クライマックスでプッチ神父が引き起こすとんでもない事態もなかったかもしれないと考えると、その罪は重いです。
●第7部……ウェカピポの妹の夫
7部に登場した大統領からの刺客・ウェカピポは、ジャイロと同じネアポリスの出身で、鉄球使いです。高い鉄球のスキルを持ち「王族護衛官」という要職についていた彼は、本来安泰な人生を送れるはずだったのですが……。
ウェカピポの妹は裕福な財務官僚の息子と結婚したのですが、その妹が夫から左目が失明するほどの暴力を受けていることが判明します。ウェカピポは妹を守るために「教会」と「法王」に掛け合ってまで離婚を成立させたのですが、それを受けた妹の夫は激怒。ウェカピポに鉄球での決闘を挑み、敗北して死亡します。そして、彼の親があまりにも有力者だったため、ウェカピポはそのまま国外追放となり、妹は失明した状態で取り残されました。
この夫が妹を侮辱するようにウェカピポへ吐き捨てた言葉は、あまりにもひどい内容でした。7部に登場したキャラのなかで一番最低なのは、名前も明かされなかった彼なのかもしれません。
(マグミクス編集部)