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『呪術』や『鬼滅』も 近年のジャンプは黒髪クール系の重要キャラが多い?魅力を考察

近年の週刊少年ジャンプの作品において、主人公に影響を与える「黒髪クール系キャラ」が目立ちます。主人公よりも経験豊富で、天才、優秀、実力者……クールさのなかに熱い心を持ったキャラクターたちが人気を集めています。

主人公に影響を与える「黒髪キャラ」の存在 クールな強者揃い

クールな黒髪天才キャラの影山飛雄が表紙の『ハイキュー!!』第8巻(集英社)
クールな黒髪天才キャラの影山飛雄が表紙の『ハイキュー!!』第8巻(集英社)

 近年の「週刊少年ジャンプ」の作品では、主人公の身近にいる「黒髪クール系の男キャラ」が目立ちます。90年代にも『スラムダンク』(著:井上雄彦)の流川楓や、『幽☆遊☆白書』(著:冨樫義博)の飛影といったキャラクターが登場し、今なお人気を博していますが、いずれも主人公のライバルであり仲間でもあるという立ち位置です。

 以降も『NARUTO』(著:岸本斉史)のうちはサスケや、『銀魂』(著:空知英秋)の土方十四郎、『家庭教師ヒットマンREBORN!』(著:天野明)の雲雀恭弥など、主人公のそばに黒髪クール系キャラが存在しています。そして、近年の作品において、より多く見られるようになったこのポジション。彼らはクールな面を持ち合わせていると同時に、主人公よりもその分野の先輩で天才的才能の持ち主、実力者であることがほとんどです。

 例えば、バレーボールを題材にした『ハイキュー!!』(著:古舘春一)の影山飛雄は、主人公・日向翔陽がほぼバレーボール初心者であったのに対して、すでに天才セッターとして君臨していました。その後は負けず嫌い同士で口喧嘩が絶えないものの、互いに切磋琢磨し合う関係になっていきます。バレー以外のことに興味がなく、一見クールに見えますが、その実コミュニケーションが壊滅的に苦手で、天然な一面も見せており、そんな点も人気でした。

 同じくコミュニケーションが苦手な黒髪クール系キャラに、一大ブームとなった『鬼滅の刃』(著:吾峠呼世晴)の冨岡義勇がいます。主人公・竈門炭治郎に鬼殺隊士としての道を示した兄弟子であり、本人も柱のひとりとして活躍する若き剣士です。冷静沈着で言葉少なではありますが、炭治郎たちを案じる優しさを持っています。

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