アニメによく登場する文豪たちは実際どんな人? 史実と比較!酒癖が悪い伝説の詩人
中原中也はかなり酒癖が悪かった

●史実でも酒乱で小柄な中原中也
『汚れつちまつた悲しみに』をはじめ、優れた詩を創作するも30歳でこの世を去った詩人、中原中也。今も多くのファンを獲得している中原中也は、アニメにおいて「酒乱」「血の気が多い」という史実を理由に喧嘩っ早いキャラクターとして描かれることが少なくありません。
『文豪とアルケミスト』の中原中也は、酒乱で太宰治に度々ちょっかいを出しては、恐れられているという設定。檀一雄の『小説 太宰治』によると、実際に酒を飲んでは太宰治に絡み、挙げ句の果てには作家仲間を巻き込んだ乱闘騒ぎにまで発展したと語られています。
また、『文豪とアルケミスト』『文豪ストレイドッグス』の両作品において共通しているのは、中原中也が小柄であること。坂口安吾は『酒のあとさき』で、中原中也について「4尺7寸ぐらいの小男」と書いていますが、これは現在の単位に直すと150cmほど。この記述からも、中原中也がかなり小柄だったことがうかがえますね。
これらの記録を踏まえると、「酒乱」「小柄」という2点は史実に忠実にキャラクター造形へと生かされているといえます。
(田中泉)