『FEエンゲージ』吹き荒れる賛否両論! クリアして見えた、評価点と課題点とは
『風花雪月』との温度差のワケは「開発会社の違い」

『風花雪月』と『エンゲージ』がここまで毛色の異なるゲームになった理由は、開発会社(の座組)の違いにあります。『風花雪月』は、企画やコンセプト、キャラ、楽曲などは「FE」をずっと手がけてきたインテリジェントシステムズ(IS)によるものですが、それらを元にしたシナリオ、グラフィック、バトルのバランス調整など開発の大部分はコーエーテクモゲームスが担当しました。
ISが共同開発に至った経緯はコーエーテクモゲームスが数多くの戦記モノ(歴史モノ)を手がけてきた実績を買ってのことで、その目論みは大当たり。重厚なシナリオや設定、それらを土台としたキャラクターの関係性などが多くのユーザーの心をとらえました。しかし、その一方で「難度を高く設定しても、シミュレーション部分の歯ごたえが足りない」という声も一部では見られました。
そして、シナリオとシミュレーション部分への評価が正反対になったのが『エンゲージ』といえるでしょう。こうしたギャップの大きさが、今の賛否両論を巻き起こしています。
●クリアしての感想(ネタバレなし)
筆者は難度ハード+クラシック設定で本作の1周目を終えました。シミュレーション部分は、いい意味で何も言うことがありません。非常に悩みがいがありました。前述の通り戦闘アニメは本当にすばらしく、戦闘での雄姿を見ていて好きになったキャラもいたほどです。
ストーリーや設定面は、当初はかなり面食らいました。しかし、終盤になってくると「FE」シリーズらしいシリアスな展開になったほか、筆者が思わず首をかしげた設定やキャラの嗜好も、その一部はストーリーで「場当たり的なウケを狙ったものではない」と感じられる”拾い方”をされていたこともあり、現在の個人的な評価は「100点ではないがいいゲーム」、「これはこれでアリ」に落ち着きつつあります。
●本作はこんな人にオススメ
「ファイアーエームブレム♪ てーごわーい シミュレーション♪」とメインテーマに歌を乗せたテレビのCMソングが印象的だった本シリーズ。その歌の通りに「手強いシミュレーション」を求める人、『#FE』を楽しめた人、「中世風ファンタジー+変身モノ」のようなジャンルが気になる人などに本作は強くオススメできると感じています。
「FE」は『風花雪月』がシリーズ最高の売り上げを誇ったことも手伝い、ユーザーから「シリアスな戦記モノ」を求められているタイトルでもあります。そうしたストーリーやキャラクター同士の関係性の描写などを強く求める人には、本作はミスマッチかもしれません。
ただ、序盤のノリが軽いから悲壮感がないかというとそうではなく、クラシック設定でプレイして仲間が戦死すると、マップをクリアした時の散策会話で生き残った仲間たちがその死を惜しむ惜別のセリフが用意されています。これはいい意味でえげつないと感じました。
『ファイアーエムブレム エンゲージ』がどのような特徴を持つゲームであるかを知ることで、プレイ前のイメージや期待に振り回されることなく楽しめる人が少しでも増えてくれることを祈るばかりです。
(蚩尤)





