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マンガ家たちが岩手の魅力を描く「コミックいわて」第8弾が発売 復興と歩むその未来は

マンガの可能性を生かし、岩手を描く

――「コミックいわて」の今後の展望についてお聞かせください。

 責任編集を務める達増知事は、過去のインタビューで、マンガの力について「マンガというのはどんな場所でも描けるし、どんな時代のことも描けるし、またこの世に存在しないものも描くことができる。また、キャラクターをきちんと描くことで、人の心や行動の深いところを描いていくこともできます(一部抜粋)」と語っています。

 震災前も後も、「コミックいわて」プロジェクトの根幹は、「漫画の可能性を生かした形で岩手のことを描いてもらうこと」です。

 これからの活動展開として、近いところでは、3月20日にコミックス第8弾となる「コミックいわて∞(エイト)」を発売します。今月23日に三陸鉄道一貫運行が始まることを記念して(※)、特集ページでは、三陸鉄道リアス線全駅と沿岸地域を舞台としたこれまでの「コミックいわて」収録作品を紹介しています。また、先述の『永遠のカンパネルラ』のほか、復興の象徴でもある三陸鉄道を描いた作品も収録しており、復興への思いが反映された1冊になっていると思います。

 さらに、今後は、日本のみならず世界に向けて、マンガを通じて岩手の魅力を発信していく予定です。2018年にはパリで行われた「ジャポニスム2018」公式企画「地方の魅力-祭りと文化」に参加し、「コミックいわて」のフランス語版「COMIC IWATE petit」を配布しました。これが大変好評で、あっという間に予定冊数の配布を終了してしまいました。その後、英語版の「COMIC IWATE mini」も制作しています。今後は中国語をはじめ、多言語による発信を積極的に行っていきたいと考えています。

(※)東日本大震災の影響で不通となっていた三陸鉄道「リアス線」が2019年3月23日に開業し、8年ぶりに三陸沿岸の被災地が一本の線路でつながる。

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 時が経てば経つほど、震災の記憶と被災地への関心が薄れていくことは否めません。そんななかで「コミックいわて」は、マンガというメディアの持つ「表現力」と「共感力」を生かし、震災復興のシンボルとして存在感を示してきました。

 復興のために何かしたいけれど、何をしてよいか分からない人も多いはず。まずは「コミックいわて」を読んで、岩手とつながるところから始めてみてはいかがでしょうか。

※文中一部敬称略

(マグミクス編集部)

【画像】こうの史代さんも寄稿、「コミックいわて」収録作品を見る

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