未完成のまま出撃した『ガンダム』機体3選 「偉い人にはわからん」不完全さの魔力とは
さまざまなタイプの「未完成」機体

●ヴェイガン隊長がお取り寄せした未完成機
『機動戦士ガンダムAGE』に登場した試作モビルスーツ「グルドリン」も、未完成のまま出撃したことで知られる機体です。胴体部に腕だけがくっついたような独特の見た目をした機体ですが、本来は腕ではなく翼(ウイングアタッチメント)がつく予定でした。
ヴェイガンのファントム3隊長「ゴドム・タイナム」は、宇宙要塞ラ・グラミス攻防戦で乗機がなかったため、未完成のグルドリンをわざわざ取り寄せ、ウイング部分に既存の腕パーツをくっつけて出撃したという経緯があります。
とはいえ、間に合わせの魔改造でうまくいくはずもなく、直線的な動きしかできないという弱点を見抜かれて敗北しました。
●敵軍に「未完成」と評されたガンダム
『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場するガンダムNT-1、通称「アレックス」も未完成と呼ばれた機体です。ただし、アレックス自体はテスト中で武装などが制限されていましたが、機体自体が未完成というわけではありません。同作の小説版で、ジオン軍が未完成品として「できそこない(グリナス・ヘッド)」と呼ぶシーンのあった機体でした。
その理由は、アレックスが「ニュータイプ専用モビルスーツ」を謳いながら、当時ジオンがすでに運用していたサイコミュ兵器などを搭載していなかった点にあります。
この時点で連邦はニュータイプ専用兵器の技術開発に遅れをとっていたかもしれませんが、アレックスはRX-78ガンダムを大きく上回る機動性能を誇ります。もし一年戦争の終戦前にアムロ・レイの手にわたっていたら、ジオングすら軽く一蹴していたかもしれません。
この他にも『ガンダム』シリーズには、未完成のまま出撃することになった機体はたくさんいます。完成された機体の洗練されたシルエットも魅力的ですが、未完成の機体に漂う独特のフォルムや不完全さ、そして未完成のまま出撃を余儀なくされるという物語性も、多くのファンの心に残っているのではないでしょうか。
(大那イブキ)


