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「逆に良かった」「夢ある話」 ジャンプ本誌では挫折するも成功した漫画家5選

「週刊少年ジャンプ」の最新号がアプリで配信される毎週月曜0時過ぎ、推し作品の掲載順に一喜一憂するジャンプ読者の声がSNSにあふれます。そんな熾烈な争いで悲しくも打ち切りの憂き目にあっても、他誌やジャンプ+でヒット作を生み出した作家もいました。

ジャンプ本誌を離れて意外な形でヒット?

「少年ジャンプ+」で成功した『怪獣8号』アニメキービジュアル  (C)防衛隊第3部隊 (C)松本直也/集英社
「少年ジャンプ+」で成功した『怪獣8号』アニメキービジュアル  (C)防衛隊第3部隊 (C)松本直也/集英社

 これまで数々のヒット作が連載されてきた「週刊少年ジャンプ」は、多くの漫画家にとって憧れの存在といえます。しかし連載を勝ち取るまではもちろん、ヒット作を生み出し、連載を続けるのが困難であることは、マンガ『バクマン。』でもリアルに描かれていました。

 また、かつては打ち切りを経て、ヒット作の連載に発展した方も少なくありません。特に近年では、ジャンプ本誌ではヒットに恵まれなかったものの、連載の場を他に移して活躍しているパターンも見られます。今回は、そんなジャンプ本誌で打ち切りになったり、持ち込みで「ボツ」をくらったりしても、その後別の場所でヒット作を生んだ漫画家を紹介します。

●松本直也:『怪獣8号』

「少年ジャンプ+」のヒット作のひとつであり、2024年4月からアニメの放送も控えているマンガ『怪獣8号』を連載中の松本直也先生は、2009年にジャンプ本誌で『ねこわっぱ!』という作品を連載していました。神社の神である猫に育てられた人間の女の子・タマが神様を目指して奮闘する作品で、読み切り版を経て連載となるも、残念ながら全2巻での打ち切りという結果に終わっています。

『ねこわっぱ!』連載時から松本先生の画力は高く評価されており、後に『怪獣8号』の連載が開始された際は「『ねこわっぱ』の人だったの?」「ますます上手くなってる」と驚く声もありました。

『怪獣8号』では怪獣に変身する能力を手にしてしまった主人公・カフカや仲間たちと襲いくる怪獣との戦闘シーンが見どころですが、迫力やスピード感のある場面は松本先生の高い画力があってこそです。アニメも原作のように美麗な戦闘シーンが見られることが期待されています。

●田中靖規:『サマータイムレンダ』

 架空の離島を舞台にしたSFサスペンス作品『サマータイムレンダ』の作者・田中靖規先生は、過去にジャンプ本誌で2006年に『瞳のカトブレパス』、2009年に『鍵人 -カギジン-』と、いずれも読み切りを経て連載するも、打ち切りに終わっています。

 その後、田中先生は「最強ジャンプ」でゲームのコミカライズ作品を連載後、2017年より「少年ジャンプ+」にて『サマータイムレンダ』を連載します。ヒロインの葬儀が行われる、主人公が撃たれるといった衝撃の第1話は大きな話題を呼び、その後瞬く間に「少年ジャンプ+」での人気作品になりました。インタビューにて田中先生は、同作のスピード感あふれる展開は1度連載会議で落選する理由となったものの、何度も修正を繰り返した結果、見事連載につながったと語っています。

 完結後にはアニメ化やリアル脱出ゲーム化に加え、実写化企画が進行していることのアナウンスもあり、さまざまなメディアミックス化にはファンも喜びの声を見せていました。

【画像】ジャンプファンは絵柄に見覚えあり? 「ジャンプ本誌」では不発だった漫画家たちの代表作(5枚)

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