なぜ「ニーソ」なの? 『鬼滅の刃』伊黒が蜜璃に渡したプレゼントの謎
アニメ『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』では、原作では1コマで説明されていた、伊黒小芭内から甘露寺蜜璃へのプレゼントの場面がしっかりと描かれました。その際のプレゼントが、今でいうニーソックスだったのですが、それはなぜなのでしょうか。
いきなりニーソのプレゼントは変?
『鬼滅の刃』にはさまざまな男女のキャラが登場し、そのなかで読者の胸をキュンキュンさせ続けているふたりがいます。それが、恋柱・甘露寺蜜璃と蛇柱・伊黒小芭内のいわゆる「おばみつ」コンビです。アニメでこのふたりの深い絆が描かれるのは、さらに後の話ですが、昨年放送された「刀鍛冶の里編」では、伊黒が甘露寺に渡した謎のプレゼントが話題になりました。
そもそも甘露寺は、常人の8倍という圧倒的な筋力を持って生まれた特異体質です。可憐なビジュアルではあるもの、抑えきれない食欲やピンクの髪、そしてその筋力にコンプレックスを抱えており、体質を理由にお見合いが破談になったこともあります。
そんな中出会ったのが、鬼殺隊の伊黒でした。伊黒は甘露寺を普通の女性として接してくれるため、彼の前では好きなだけ食事ができるなど、自然体でいることができたのです。伊黒も甘露寺に惹かれており、ファンもドキドキしながらふたりの展開を見守っていました。
アニメ『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』第10話で描かれた甘露寺の回想シーンでは、伊黒が甘露寺に「ニーソックス」をプレゼントします。伊黒は「これやる」とそっけない感じで甘露寺にニーソを渡し、「大事になんてしなくていい」「破れたら、また新しいのやる」と男前なセリフも口にしました。原作では1コマだった場面を膨らまして描いており、話題を呼んでいます。
甘露寺はこれを「縞々の長い靴下」と表現していますが、現代の基準で言うとまさに「ニーソックス」的な代物です。まだ付き合っていない女性に、ニーソックスをプレゼントするのは、なかなか勇気がいることでしょう。どうして伊黒が甘露寺にニーソを渡したのか、ネット上では当時さまざまな考察が生まれました。
有力な説が、「甘露寺の露出が減るように」というものです。甘露寺の隊服は胸元が大胆に空いており、スカートも短いかなり過激な衣装でした。しかし、これは本人の希望ではなく、「ゲスメガネ」とのあだ名で呼ばれる、鬼殺隊の裁縫係・前田まさおの個人的な趣味全開の衣装です。
柱合会議で自分の隊服を恥ずかしがっている描写もあり、公式ファンブックにも「蜜璃が隊服を恥ずかしがってもじもじしていたからプレゼントした」という1文があるため、甘露寺の服装を考えてプレゼントしたのは間違いなさそうです。
しかし、露出を減らすだけなら、ズボンやタイツではいけなかったのでしょうか? ズボンだとまた裁縫係に頼まなければいけないなどの理由や、タイツでは足をおおうことはできても、戦いの際に動きにくいことが予想されます。身体全体をしなやかに使い、鞭のような日輪刀を駆使する甘露寺の戦闘スタイルには、ニーソ丈がベストだと判断したのかもしれません。
他にも「単に伊黒の趣味なのでは?」「伊黒さんが自分であれを選ぶかな? 誰かにアドバイスされてニーソにしたんじゃないか?」など、「ニーソ問題」にはさまざまな意見が飛び交っていました。
伊黒が甘露寺にニーソをプレゼントした時点で、甘露寺が伊黒に好意を抱いていたかどうかはわかりません。不思議なプレゼントではありましたが、このふたりらしい独特な描写ということで、ファンから愛される名シーンとなっています。
(マグミクス編集部)