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混乱が深まる「マチ★アソビ」に何が起こった? 「唯一無二」だったイベントの今後に懸念

徳島県にも大きな「経済効果」があった

 2018年秋に開催された「マチ★アソビ vol.19」の徳島県内への経済波及効果は、約7億3000万だったと発表されています。県側からの支出は14年間で8億円、毎年8千万円と後藤田知事は語っており、平均すると1回あたりの支出は4000万円となります。徳島県としても、大きな利益を生む事業と言えるでしょう。

 しかしながら「マチ★アソビ」というイベントはufotable代表の近藤光氏の協力なくしては語れません。アニメ業界に多くの人脈を持つ近藤氏が声をかけたからこそ参加を決めた関係者も多いと考えられます。残念なことに近藤氏は「脱税問題」の影響で、現在は「マチ★アソビ」の運営から離れていますが、関係者の尽力もありコロナ禍の影響を受けながらも開催が続けられてきました。

 仮に「入札」によって広告代理店などが運営に参加したとして、過去に参加を決めた会社やスタッフが、喜んで参加するかどうか。この点について筆者は疑問に感じています。

 理由としては簡単で、もっと人が多い地域のイベントに参加した方が、実入りがいいからです。アニメやゲーム事業を手掛ける会社や個人の活動場所は、都心近郊に集中しています。徳島でのイベントに参加するには、準備段階でも本番段階でも都心のイベントより日数やコストがかかります。都心でのイベントでは、その分のコストを出展内容に反映させることができ、参加者の多さもふまえれば、より大きな利益を得られると考えるのが自然です。

 それでも多くの企業やスタッフが「マチ★アソビ」に参加してきたのは、イベント自体の認知度が高かったこと、そして街とイベントが一体化して開催されるという、他のイベントにはない独自性があったからではないでしょうか。

 地方でイベントを開催する際は、大都市のイベントと同じ方向性では意味がありません。単に内容や規模が縮小したイベントが地方で開催される……という形になってしまうからです。多くの街がアニメでの町おこしを試みていますが、成功する取り組み、さらに長く定着する取り組みはそれほど多くありません。全国でも類を見ない、地方での成功例と言える「マチ★アソビ」の価値は、かけがえのないもだったのです。

(早川清一朗)

【画像】「えっ…? 行っときゃ良かった」これが過去「マチ★アソビ」に出展したアニメ・ゲームです(6枚)

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