スマホにmixi、部屋に洋次郎ハット… もう一度観たくなる『すずめの戸締まり』の小ネタ
新海誠監督の作品といえば、作中にさまざまな小ネタが散りばめられていることで有名です。それはほかの作品と関連するものや、気付いた人をニヤリとさせる「遊び心」が仕掛けられており、事前に知っていると作品がより楽しめるかもしれません。
実は全然違う? 新海監督が思い描いていた当初の構想
2024年4月5日(金)、ついに「金曜ロードショー」で新海誠監督の映画『すずめの戸締まり』が放送されます。『君の名は。』『天気の子』以上に難しいテーマを扱った同作は、新海監督「最大の挑戦作」として公開当時、大きな注目を集めました。
美麗な作画、壮大なストーリーなど見どころはたくさんありますが、「金曜ロードショー」では作中の細かい描写に注目してみるのも面白いかもしれません。今回は鑑賞済みの人も未鑑賞の人も、より同作を楽しめる「小ネタ」をあげていきます。
『すずめの戸締まり』といえば、主人公の岩戸鈴芽(CV:原菜乃華)が旅の青年である宗像草太(CV:松村北斗)と出会い、ひょんなことから「戸締まりの旅」に出る冒険物語です。『君の名は。』『天気の子』と違い女の子が主人公で、当初は女性ふたりが一緒に旅をするロードムービーになる予定でした。
これまでさまざまな男女の物語を紡いできた新海監督は、『君の名は。』の時点で「ボーイ・ミーツ・ガール的な物語はやり尽くした」と感じていたそうです。しかしプロデューサーからの意見もあり、結局は男女のペアに変えたといわれています。『すずめの戸締まり』がボーイ・ミーツ・ガールでなく、ガール・ミーツ・ボーイなのは、その名残りなのでしょう。
新たな挑戦がてんこ盛りの『すずめの戸締まり』は、過去作からの進化した部分も十分に見受けられます。例えば新海監督は2011年公開の映画『星を追う子ども』あたりから、料理や食事風景に強いこだわりが見られるようになりました。
以降、料理や食事のシーンはどの作品でも描かれていますが、そのたびにクオリティが上がっていると評判です。『すずめの戸締まり』でも何度か食事風景が出てくるので、過去作を思い出しながら比較してみるのも面白いでしょう。