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『Zガンダム』恫喝に暴力に非人道的命令…不適切司令官「バスク・オム」の横暴を見よ

高身長から振り下ろす鉄拳の毒牙はあの女性パイロットにも……

バスク・オム鉄拳制裁被害者その2、レコア・ロンド(左下)。バンダイナムコフィルムワークス『機動戦士ZガンダムII -恋人たち-』BD (C)創通・サンライズ
バスク・オム鉄拳制裁被害者その2、レコア・ロンド(左下)。バンダイナムコフィルムワークス『機動戦士ZガンダムII -恋人たち-』BD (C)創通・サンライズ

●女性を躊躇なしでぶん殴るバイオレンス総司令官バスク

 バスクのブライトへの理不尽なグーパンチもひどいものですが、それは周囲の人間にも及んでいます。戦闘時にピンチとなった際、取り乱したバスクに副官の男性が「冷静に」と諫めると「わしに指図するな!」と腰のひねりをきかせた鉄拳を顔面に叩き込み、副官は吹っ飛んでいきました。

 さらに看過できないのが、女性であるレコアへの暴力です。先に述べた、毒ガス注入作戦を命じられたレコアが「他にも忠誠心を試す方法はあるはずです」と異論を唱えると、その顔面へためらいの無いグーパンチが飛びます。

 そしてバスクは「我々は人殺しの集団ではない。一刻も早い平和を願っていることを忘れんでな」と、何のフォローかよくわからない、感情の起伏も受け止めきれないひと言をレコアに伝えたのでした。

 バスクといえば、部下の「ジャマイカン」やエマと並んだ際にうかがえる高身長の人物であり、その高さから振り下ろす拳は、威力も高いことでしょう。それにもかかわらず、暴力もいとわない姿勢……現在であればコンプラ違反も甚だしい総司令官ではないでしょうか。

『機動戦士Zガンダム』が放送されたのは、昭和末期で、鉄拳制裁がぼんやり許容されていた時代背景もあったことでしょう。また「軍人」という、一般人には到底わからない規律や人間関係もあるでしょう。

 それらを加味したとて、高レベルなハラスメントを一手におかすクズっぷりであり、むしろ清々しさすら感じられます。あまりに不適切すぎて、総司令官バスク・オムの部下には、絶対なりたくはありませんね。

(南城与右衛門)

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