「蛮族の武器」こと「ガンダムハンマー」 連邦はなぜこのようなものを作ったのか?
連邦はどうしてそのような武器を作ったの?

ではなぜ連邦軍は「ガンダムハンマー」なる武器を作ったのでしょうか。無論、ガンダムそのものが試作機であり、これでいろいろと試そうとしている、という大前提はあります。
そしておそらく本来は、地上戦およびスペースコロニー内での使用を想定していたものでしょう。特に人が居住するスペースコロニー内での戦闘は、コロニーそのものへの損傷や近隣住民への被害などを考えると、「ビームライフル」など飛び道具の使用は本来、相当ためらわれるはずです。そうした状況に、ガンダムハンマーは合った武器といえるでしょう。地球上やスペースコロニー内など「地に足のついた」状態であれば、高度な姿勢制御の必要はありません。アムロが搭乗するガンダムなら、岩の呼吸を使い始めるのも時間の問題です。
もうひとつ考えられる理由、こちらは鉄球のあのトゲトゲに読み解くカギがありました。あの物語世界において、頻繁に目にするトゲトゲといえば、そう、ザクIIの肩のスパイクです。
ザクIIのショルダータックルは、連邦の艦艇にとって大いに脅威だったはずです。これをガンダムの武器に落とし込むとすれば、ハンマーの形になるのはそう難しい発想ではないでしょう。たとえば敵艦に「足をつけて(何らかの方法で固定して)」振り回せば、とても有効な武器になりそうです。つまりガンダムハンマーは、MS戦ではなく対艦戦闘を想定した武器、という側面もあったのではないでしょうか。
なお、よく混同される「ハイパーハンマー」は、ガンダムハンマーの鉄球部分にバーニアを仕込みその破壊力を増大させるという、恐ろしい武器です。初登場は第26話でした。ところが、こちらも初登場のジオン軍モビルスーツ「ゴッグ」には通用せず、それどころか手でキャッチされるという始末でした。かくして「ガンダムハンマー(ハイパーハンマー)」はとてもとても残念な印象を残しつつ、『機動戦士ガンダム』の表舞台から消えていきます。
それから幾星霜、物語上においても気の遠くなるような年月が流れた後の『∀ガンダム』において、ガンダムハンマーは再び出番を得ます。「遺物」として発掘され、当初は主人公の「ロラン・セアック」に「ふざけてるのか」などと評されるものの、改良が加えられたこともあり、物語を通しなんだかんだ使える武器として扱われていきました。
その終盤、ヒロインのひとり「ソシエ・ハイム」が、自身の操るMS「カプル」でガンダムハンマーを手に戦います。腕部がハサミ状である敵の格上MSに一杯食わせ、「チョキでグーに勝てるわけないでしょ」と彼女が言い放ったシーンに、シビれたガンダムハンマー愛好家は多いことでしょう。やっぱりすごいぞ、ガンダムハンマー。
(マグミクス編集部)

