新旧主人公がまさかの仲違い? 衝撃的だった『グレートマジンガー』最終盤の展開
永井豪先生原作の『マジンガーZ』といえば、言わずと知れたスーパーロボットアニメの金字塔です。では同作の続編にあたる『グレートマジンガー』の内容を覚えているでしょうか。クライマックスでは、まさかの展開が待ち受けていました。
兜甲児とはまったくキャラが違う新主人公、剣鉄也
スーパーロボットアニメの金字塔『マジンガーZ』には、正統な続編が存在します。それが1974年9月より放送された『グレートマジンガー』です。前作主人公の「兜甲児(かぶと こうじ)」に代わって、「剣鉄也(つるぎ てつや)」という新主人公を登場させたことで当時、大きな話題を呼びました。
そして物語の最終盤には、新旧主人公の共闘という胸熱な展開が待っているのですが、そこから予想外の方向へと向かいます。放送開始から50周年を迎えるいま、あらためて『グレートマジンガー』の最終回を振り返ってみましょう。
同作は「マジンガー」シリーズの2作目にあたる作品で、第1作『マジンガーZ』の路線を強く受け継いでいます。永井豪先生お得意のちょっとダークで大人っぽい雰囲気が前面に出た作風で、3部作のなかで一番好きだというファンも少なくありません。
その物語は、前作の最終回と地続きになっていました。『マジンガーZ』第92話(最終回)「デスマッチ!! 甦れ我等のマジンガーZ」にて、宿敵「ミケーネ帝国」の繰り出した「戦闘獣」が「光子力研究所」に襲来し、マジンガーZはこれを迎え撃とうとしますが、逆に追い詰められてしまいます。そこにさっそうと現れたのが、マジンガーZの後継機であるグレートマジンガーでした。こうして主人公が交代し、新アニメ『グレートマジンガー』が始まるのです。
グレートマジンガーのパイロットである鉄也は、もともと身寄りのない孤児でしたが、ヒロインの「炎(ほのお)ジュン」とともに「兜剣造」博士に引き取られ、養子として育てられます。剣造博士はマジンガーZが「Dr.ヘル」およびその「地下帝国」と戦っている裏で、次なる戦いの準備としてグレートマジンガーの開発と、鉄也たちパイロットの育成を進めてきたのです。
子供の頃からミケーネ帝国と戦うための英才教育を受けてきた鉄也は、生粋の戦士として成長します。クールでプロフェッショナルなその雰囲気は、元々ごく普通の少年で、根性全開で戦うタイプだった甲児と対称的だといえるのではないでしょうか。