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エグいシーン耐えたら後半で「イェェ!」 R指定でも見てほしい過激「実写化」映画

マンガ作品の実写化では、原作の再現度に注目が集まることも多くあります。なかでも性描写や暴力描写、ホラー展開などの衝撃的なシーンが原作から生々しくしっかり再現され、想像以上に刺激が強い「R指定」の作品もあります。

恐怖展開を吹っ飛ばすのはまさかの?

実写映画『サユリ』ポスタービジュアル (C)2024「サユリ」製作委員会/押切蓮介/幻冬舎コミックス
実写映画『サユリ』ポスタービジュアル (C)2024「サユリ」製作委員会/押切蓮介/幻冬舎コミックス

 毎年何本も作られるマンガの実写版のなかには、原作の時点で人を選ぶ過激な作品もあります。残酷ホラー、激しい性愛描写、生々しい人間模様など、いろんな理由で映倫から「R指定」を受けて公開されたマンガ原作の映画のなかで、苦手な人でも耐えて観てみてほしいおすすめ作品を振り返ります。

●『サユリ』(R15+)

 身の毛もよだつホラー要素と、過激ながらも高いエンタメ性を兼ね備えた痛快な復讐劇として早くも高く評価されているのが、2024年8月23日に公開されたばかりの映画『サユリ』です。

 ファンの間で「最恐傑作」と呼ばれ、累計発行部数20万部を突破した押切蓮介先生の同題マンガを、数々のホラー映画を手掛けてきた白石晃士監督が実写化しています。異色のホラー作品がどのように再現されるのか、大きな注目を浴びていました。

 物語前半ではある一軒家に引っ越してきた「神木家」が、家に棲みつく怨霊「サユリ」による怪奇現象で次々と死亡する絶望的な状況が続きます。そして、生き残った長男「神木則雄(演:南出凌嘉)」と、認知症から覚醒した祖母「春枝(演:根岸季衣)」のサユリへの復讐劇が描かれるのです。

 前半は少女の不気味な笑い声や、薄暗い家のなかで突然起こる怪奇現象に息が詰まるような恐怖の展開が続きます。原作とはまた違う、「吹き抜け」の家の構造をうまく使った恐怖演出もありました。ただ、後半からは打って変わって主人公と祖母による、痛快さすら感じる「生のエネルギー」あふれる逆転劇が描かれます。また、話題になっている映画オリジナルの「放送禁止用語」のセリフは、劇場版パンフレットによると白石監督が実体験として霊現象に効いた言葉を引用しているそうです。

 原作でも人気キャラの春枝は、根岸さんの迫力あるセリフや、あらゆる手でサユリを追い詰めていくパワフルな演技により、舞台挨拶にて押切先生から「最高でした」と絶賛されていました。

 ネット上でも「原作のぶっとんだおばあちゃんをリアルに落とし込んでてすごい」「下手したらギャグになりそうなのに、怖さと笑いの絶妙なバランスをよく再現されてて驚いた」「ホラーとしても完成度が高いし、後半テンション上がるし、最高」など、登場人物や原作の再現度を高く評価する声があがっています。

 ただ、映画オリジナルの要素として「サユリの生前」のシーンで、暴力、人体破壊描写よりもキツい場面があるため、やはり注意が必要な作品でもあります。

●『ダブルミンツ』(R15+)

『同級生』や『コペルニクスの呼吸』で知られる、ボーイズラブマンガの巨匠、中村明日美子先生による作品『ダブルミンツ』は、2017年に実写映画が公開されています。中村先生の描く耽美な世界観のなかで男性同士の過激な性愛描写があることから、実写化が発表された際にはどのように再現されるのか話題になりました。

 本作は「壱河光夫(演:淵上泰史)」が、かつて下僕として従っていた高校の同級生「市川光央(演:田中俊介)」から「女を殺した」と電話を受けるところから物語が始まります。光夫は光央とともに死体を埋めたことで共犯者となり、それをきっかけに変化するふたりの関係性が巧みに描かれる愛憎劇です。

 暴力や同性愛が主に描かれる本作は、光央が関わる裏社会で起こる激しい暴力や、男同士の性暴力などショッキングなシーンが多く、終始緊張感が漂います。しかし徐々に光夫と光央が互いを求め合うようになり、ともに犯罪の世界へ落ちていく姿は「何があってもお互い手を離さない感じが良い」など、丁寧に描かれた主人公たちの関係性に注目が集まりました。

 傲慢でありながらどこか不安定な市川光央を演じた田中さんは、本作のナビゲートDVDの上映会イベントで、役作りに与えられた1年間で「市川光央」を理解し、自身のなかに落とし込む作業に苦戦したことを、明かしています。原作ファンからは「過激なシーンもキャストの表情の変化に思わず見入ってしまう」「中村先生の独特な空気感まで再現されていた」など、キャストの演技や原作に忠実な描写、演出を評価する声があがりました。

【画像】え…っ?「山田杏奈が?」「ポスターでもう気まずい」 こちらがいろんな理由で「R指定」になった実写化映画です(8枚)

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