面白いけど人に勧めにくい実写化ドラマ「音が生々し過ぎ」「アイドル時代からは想像できない」
性愛描写の刺激が強い原作マンガの実写版は、音や動きによって、より生々しさが増すことも少なくありません。伏線回収や心理描写が見事な作品でも、少し人に勧めづらいものもありました。
ファン「ここまでやるなんて聞いてないんですけど!」

過激な青年向けマンガは映画だけでなく地上波でドラマ化されることも多く、TV放送なら描写も控えめだろうと思いきや、「さすがに激し過ぎない?」と原作読者やキャストのファンもやや引いてしまうほどの再現に挑んだ作品もありました。特に演じた俳優が元アイドルだと、かつてとのギャップで驚く人も多いようです。
●『往生際の意味を知れ!』
「ビックコミックスピリッツ」で連載されていた米代恭先生のマンガ『往生際の意味を知れ!』は、2023年にドラマ化されました。
物語は主人公「市松海路(演:青木柚)」の元に、7年前に別れた元カノ「日下部日和(演:三上愛)」が突然現れ、「私の出産記録を撮ってほしい」「だから市松くんの精子が欲しい」とお願いをするところから始まります。
本作で特に驚きの演技を見せたのが、市松の同僚「八幡」を演じた元乃木坂46の樋口日奈さんでした。八幡は市松と日和との復縁に向けて尽力するも、第6話で再び彼らが別れてしまったタイミングで市松にアプローチし、濃厚なキスシーンを経てベッドシーンに至っています。
画面こそ暗くなっていましたが、市松が八幡の服を脱がせて押し倒しながら何度もキスを繰り返す場面に、「思ってた以上に激しいシーンでドキドキした」「乃木坂メンバー時代に推してた人はかなり衝撃だろうな」と話題となっていました。
さらに尿意を催した八幡が路地裏で放尿する場面もあり、「地面を液体が流れる演出、観る側に想像させるのもあってめちゃくちゃ生々しい」と驚きを隠せない人も続出しています。
●『瓜を破る』
2024年に放送されたドラマ『瓜を破る~一線を越えた、その先には』(原作:板倉梓)は、30歳をすぎてまだ性体験がないOL「香坂まい子(演:久住小春)」と、周辺の登場人物たちが、もがきながらも懸命に生きていく姿を描いた群像劇ラブストーリーです。
まい子は処女であることに大きなコンプレックスを感じており、友人や同僚が当たり前のように話す性行為について悶々と考えるシーンも少なくありません。そんな思いがこじれたあまり第1話のクライマックスでは、彼女は同窓会で再会した元カレ「佐伯(演:松本享恭)」に、酔った勢いで「抱いてくれ」とお願いしています。
そしてホテルに行くも「痛みで最後までできない」結果となり、ますます性欲を持て余すこととなったまい子は、同じくコンプレックスから生きづらさを感じる男性「鍵谷千里(演:佐藤大樹)」と出会いました。鍵谷と徐々に距離が近付きながらも、行為に至れないもどかしさも話題となっています。
10代の頃からモーニング娘。のメンバーとして活動していた久住さんが、「性的コンプレックスを抱えた30代OL」を演じていたことについて「きらりん☆レボリューションのイメージだった久住ちゃんがこんなリアルな役やるんだ」といった声も多数あがっていました。
●『ウツボラ』
2023年にWOWOWでドラマ化された『ウツボラ』(原作:中村明日美子)は、謎の死をとげた「藤乃朱(演:前田敦子)」の小説『ウツボラ』を盗作していた大御所作家「溝呂木舜(演:北村有起哉)」が、朱の双子の妹を名乗る「桜(演:前田敦子)」に追い詰められていくサスペンスです。
中村明日美子先生による原作マンガは、読者の間でも考察が飛び交う謎の多い作品であるとともに、官能的な描写も多く「実写化は困難」とも言われていました。ドラマではキーパーソンとなる姉妹を、かつてAKB48の「絶対的エース」と称されていた前田さんが1人2役で演じることも大きな話題を集めます。
劇中では溝呂木が『ウツボラ』の原稿を手に入れるために桜と身体を重ねる第1話をはじめ、羽交い締めにされながら胸を揉まれる、股に顔をうめられるなど激しい濡れ場がたびたび描かれました。本作は桜の目的や正体など、ストーリーが進むにつれ謎が深まる点が魅力のひとつですが、「あまりにも濡れ場が多いから人に勧めづらい」といった声も目立ちます。
(田中泉)