今見ると「えっ」 アニメ『ポケモン』1話で「ありえないキャラ」が出てた謎
1997年のアニメ『ポケットモンスター』第1話の、サトシとピカチュウの旅立ちの日、見上げた青空にはなぜかあのポケモンがいました。それはなぜだったのでしょうか。
未来からきたの? なぜか映り込む「伝説ポケモン」

1997年4月1日に、アニメ『ポケットモンスター』の放送が始まりました。それから30年近い時間が流れた歴史のなか、主人公も「サトシ」から、「リコ」と「ロイ」に世代交代しています。ゲームの販売促進企画の一環ではなく、親子二代にわたって楽しまれている「国民的アニメ」シリーズへと成長したのです。
さて、その1997年の記念すべき第1話「ポケモンきみにきめた!」に関する、不思議な話をご存じでしょうか。普通なら映るはずのないものが描き込まれていた、というのです。そして、その話は決して都市伝説ではなく、まぎれもない事実でした。この記事では、その経緯についても解説します。
まず該当シーンを確認しましょう。第1話の時点で、私たちの知るアニメ『ポケモン』の世界観は完成しています。主人公サトシの相棒となる「ポケモン」が、いわゆる「御三家」ではなく、早々に「ピカチュウ」に決定しました。開始10分を待たずして、サトシはピカチュウとともに旅立つのです。
その後、慣れないポケモンバトルの数々に、サトシとピカチュウは大苦戦します。そして1話終盤、すっかり疲れはてたふたりは倒れ込み、そこで青空を見上げると、伝説のポケモン「ホウオウ」が悠然と飛び去っていくのでした……いや、違和感があります。
なぜアニメ版第1話に、ゲームの次回作『ポケモン金・銀』の「伝説ポケモン」であるホウオウが登場しているのでしょうか。このホウオウが登場する次回作『金・銀』の発売は、この第1話の放送から実に2年半ほどが過ぎた、1999年11月なのです。
当然ながら、このアニメ版『ポケモン』を観て、ゲーム版を買ったという子供たちも大勢いるわけで、その子供たちからすれば、購入した『赤・緑』にホウオウはいないという状態でした。また、すでに『赤・緑』を所有していた子供たちからしても、やはり2年以上はおあずけ、ということになります。
『赤・緑』に登場する伝説ポケモンならいざ知らず、どうして次回作の伝説ポケモンが、アニメ第1話に描かれていたのでしょうか。
この不思議な事態が発生した原因のひとつに、『金・銀』の大幅な発売遅延があります。実はアニメが放送開始された時点で、次回作『金・銀』(最初は『ポケットモンスター2』として)の情報は解禁されており、1997年末に発売予定といわれていたのです。小学館の児童向け雑誌などには、すでに登場予定の新ポケモンとしてホウオウの姿が先行的に紹介されていました。
結果としてそこからずれにずれ込んで、『金・銀』は1999年11月に発売されています。遅延理由としては、プログラマーの不足などが挙げられています。もし予定通り、1997年末に『金・銀』が発売されていれば、第1話のホウオウも単なる「前フリ」で、ここまで印象的な存在にはなっていなかったかもしれません。
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(片野)
