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『鬼滅の刃 無限城編』は“興収400億円”を超えられる? 155分の長尺が「足かせ」になる可能性も

155分の長尺が「足かせ」になる?

『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』キービジュアル (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』キービジュアル (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 400億円に近づくためには、公開当初の多い上映回数をいかに維持できるかも重要です。しかし、今回は『無限列車編』の時ほど容易ではないと考えられます。

 2020年当時はコロナ禍で公開される作品が少なく、多くのスクリーンを長期間確保できましたが、今回は多くの大作・話題作がひしめく夏休みシーズンです。大ヒット中の『国宝』は前週を上回る右肩上がりの興行を続けており、その勢いはまだまだ続きそうです。ジェームズ・ガン監督のハリウッド映画『スーパーマン』も評判が良いですし、『ジュラシック・ワールド/復活の大地』といった強力なライバルの公開も控えています。前回ほどの上映回数を確保し続けられる保証はないでしょう。

 さらに、本作の上映時間が155分と長尺であることも、劇場のブッキングを難しくする一因です。例えば、TOHOシネマズ新宿は初日に40回本作を上映しますが、その総時間は予告編やCM・幕間などを除いて単純計算すると6200分(103時間)、2時間映画なら51本分です。つまり、本作を40回ブッキングしたことで、他の映画の上映が11回少なくなっているかもしれないということになります。これは映画館にとっても悩ましい問題です。

 3部作の最初の作品という「ホップ・ステップ・ジャンプ」の「ホップ」に当たる本作が、興行にどう影響するかも未知数です。

 このように、『無限列車編』と同レベルの興行成績を目指すには、さまざまなハードルがあると言えるでしょう。しかし、そもそも映画市場では100億円を超えればメガヒットと呼ばれる世界。その4分の1でも大変な記録なのです。それを考えると、第一弾の入場者特典だけで500万部を用意している本作は、400億円とはいかなくとも、かなりの好成績を見込んでいるのではないでしょうか。

 筆者としては、新記録の樹立を期待せずにはいられません。そして、本作が国内だけでなく海外でも成功を収め、日本アニメのグローバルな勢いをさらに加速させてくれることを願っています。

(杉本穂高)

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杉本穂高

杉本穂高
映画ライター。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。
https://x.com/Hotakasugi

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