『ガンダム』古参ほどアムロを畏怖するワケ メンタル・知識・身体能力すべてヤバい
『ジークアクス』でも、その存在感を大いに誇示した「アムロ・レイ」は、知れば知るほど、ある種の畏怖を抱かせるといっていいかもしれません。そのヤバすぎるエピソードとは。
アムロ・レイのヤバいところ、冷静にまとめてみた

『機動戦士ガンダム』シリーズでは、最強パイロットをめぐる議論がよく巻き起こりますが、「ヤバさ」という観点では、初代主人公「アムロ・レイ」が断トツであることに異論は少ないでしょう。単なるモビルスーツの操縦技術では語りきれない、人外じみた数々の逸話を残しているからです。
まず注目すべきは、アムロの規格外なメンタルです。第1話「ガンダム大地に立つ」では、訓練もなしにいきなり「ガンダム」に乗り込み、初陣で「ザク」をビームサーベルで切り裂いたことで知られています。しかし本当の恐ろしさは、「核反応炉を爆発させてコロニーの壁に穴を開けてしまった。次は(人間が乗った)コックピットを狙おう」と冷静に判断し、実際にやってのけた点にあります。
続く第2話「ガンダム破壊命令」では、生身の敵兵を前に動揺して「撃てない」と言い、全弾外しながらも引き金をひいています。そして再びザクに乗った敵が現れた際には、「相手がザクなら人間じゃないんだ」と言い切ってためらいなく攻撃しており、殺意にブレがありません。
第12話「イセリナ、恋のあと」では、自らの手で命を奪った「ガルマ・ザビ」の恋人に銃を向けられた際、「僕を仇と言ったんだ」とようやく罪の意識を口にします。その衝撃は、戦意を喪失し、白目になっていた姿からもうかがえます。
しかしジオンの襲撃を受けると、艦長の「ブライト・ノア」と先輩の「リュウ・ホセイ」は荒療治として、アムロをガンダムごと戦場に強制出撃させます。そこで新型モビルスーツ「グフ」と対峙したアムロは、「やってやる、やってやるぞ!」と気力を取り戻し、新米兵によく見られる戦場恐怖症を即座に克服していました。
また、アムロは初登場時から「機械オタク」であり、マニュアルを読みながらガンダムを操縦、整備するなど、その知識を実戦に活かしてきました。とりわけ第14話「時間よ、とまれ」では、ガンダムに仕掛けられた7つの爆弾を単独で解除しています。
爆弾が仕掛けられたと知った直後でも、アムロはパニックを起こさず、すぐさま解除作業に入ります。クルーが心配して近づこうとするのを「離れていて」と制止し、断線や配線の罠も的確に見抜きました。残り時間が1分20秒に迫っても冷静さを失わず、すべての爆弾を解除した姿には、常軌を逸した精神的な強さがうかがえます。
さらに、身体能力までもが規格外です。最終回「脱出」では、シャア・アズナブルとの生身でのサーベル戦に突入します。シャアとしては、プロ軍人としての肉弾戦に勝機を見出していたのかもしれません。ところが、アムロは兵士としての訓練を受けていないにもかかわらず互角に渡り合い、ついにはシャアのヘルメットに一撃を加えるまでに至ります。実質的には、アムロが勝っていたとの見方もあります。
続編『機動戦士Zガンダム』第18話「とらわれたミライ」では、地球連邦軍に捕らえられたアムロが、後ろ手に縛られた状態で海上艦艇から脱出します。戦闘で荒れる波を見て、水中に飛び込み、銃撃を受けつつも着衣のまま泳ぎ切って味方のボートへとたどり着きました。その直後、拘束を解かれるやいなや、溺れかけていた子供時代の「ハサウェイ・ノア」を救助しています。『Z』では輸送機でアッシマーを撃退したエピソードがよく語られますが、こちらはもはや生物として異常なレベルです。
こうしたメンタルの強さ、メカ知識の深さ、身体能力の異常さが集約されているのが、映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』です。連邦内では少数派であり、物資も人員も乏しいロンド・ベル隊に所属しながら、アムロは戦い抜きます。謎多きサイコフレームを使いこなしていたほか、サイド1のコロニー「ロンデニオン」でシャアと揉み合いになった際には、巴投げで数mも投げ飛ばしていました。
アムロはニュータイプであると同時に、もしかすると「最強生物」だったのかもしれません。
(多根清史)






