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『ガンダム』あのゴッグより強かった? ジオン軍「幻の水陸両用MS」の悲しい運命

『機動戦士ガンダム』のジオン軍には、アニメ本編に登場しなかった水陸両用MSが存在します。高性能な「ジュリック」、重武装の「アゾック」は、なぜ日の目を見ることがなかったのでしょうか。

ゲームやマンガで日の目を見たマイナー機!

マイナー機「ジュリック」や「アゾック」の戦う様子が描かれた『アッガイ博士』第2巻 作:曽野由大/原案:矢立肇、富野由悠季(KADOKAWA)
マイナー機「ジュリック」や「アゾック」の戦う様子が描かれた『アッガイ博士』第2巻 作:曽野由大/原案:矢立肇、富野由悠季(KADOKAWA)

 アニメ『機動戦士ガンダム』の「ジオン公国軍」といえば、バリエーション豊富な「モビルスーツ(MS)」で知られます。

 なかでも地球侵攻に備え開発された水陸両用MSは、俗に「ジオン水泳部」と呼ばれ、「ゴッグ」「アッガイ」「ズゴック」などのほか、アニメ本編に登場していないレアな機体も多く存在します。

 そうしたMSのひとつ「ジュリック」は、ジオン軍最後の水陸両用MSとされている、どこかゴリラを彷彿とさせる鋼鉄の爪「アイアン・ネイル」を備えた大ぶりな両腕や厚い胸部が印象的な機体です。

 腹部には内蔵式の「メガ粒子砲」8基、頭部には「モノアイ」および、機雷を無効化する防御兵器「フリージーヤード」などを備え、コンセプトはゴッグのそれに似ています(後継機とも)。また、改良型の「熱核反応炉」を搭載したことで、ゴッグよりも数の多いメガ粒子砲の搭載を実現しました。

 ところがそのゴッグやズゴックが想定以上の性能を発揮したため、開発計画はいったん保留となってしまいます。後に承認され作られた試作機は、水中航行能力をテストした際に最高速度67ノットを記録したり、冷却システムの性能向上で陸上での稼働時間が大幅に増加したりと、水陸両用MSとしてさらなる進化を遂げました。

 しかし、試作機のロールアウトした時期が宇宙世紀0079年11月で、間もなくしてジオン軍が敗北し終戦したために開発は中止となり、同機が日の目を見ることはありませんでした。

 初出は雑誌企画「MSV-R」で、映像化作品への登場はなかったものの、2018年より配信されているオンラインバトルゲーム『機動戦士ガンダム バトルオペレーション2』において、2023年に追加機体として実装されます。初めて動くジュリックがお披露目された際には、想像以上の大きな躯体が話題となり、ファンからは「思ったよりもゴツくて驚いた」「ヘンテコでマニアックな機体がジオンって感じでいいね」と多くの反響の声があがっていました。

 そのジュリックと同じ「MSV-R」が初出の、準水陸両用MSといわれている「アゾック」は、地球連邦軍の本拠地「ジャブロー」攻略用に開発された特務用MS「アッグ」の派生機で、部隊の後方支援機として開発されました。

 アッグ同様に頭部に手足をつけたような見た目ながらも、「ウェポン・ポッド」「メガ粒子砲」「火災放射器」「小型魚雷」などを搭載した戦闘用MSなうえ、MS用地雷堀削機として換装できます。さらに1時間程度ではあるものの水中での活動もできるため、器用なMSという一面がありますが、機動性は低く対MS戦には不向きでした。

 ジャブロー侵攻作戦において投入される予定だったものの、特務用MS部隊の出番はなくなったため、アゾックの生産規模は大幅に縮小されることになります。結局、実戦投入されることなく終戦を迎え、戦後は連邦軍に接収、解体されたといわれています。

 このように、ジュリックとアゾックは悲しい運命を迎えたマイナー機ですが、アッガイ開発の舞台裏を描くマンガ『アッガイ博士』(作:曽野由大/原案:矢立肇、富野由悠季/KADOKAWA)の第2巻では、両機そろって出番がありました。量産機への制式採用をめぐり、水陸両用MSの試作機たちがトーナメントバトルを繰り広げるというもので、ジュリックとアゾックも参戦しているのです。結果が気になる人は、同書をチェックしてみてはいかがでしょうか。

(LUIS FIELD)

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