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『トランスフォーマー』日本発売から40年 ロボットに持ち込まれた「推し文化」の衝撃

日本へ上陸して40年が経過した『トランスフォーマー』。その魅力とは何だったのでしょうか。紐解いていくと、現代でいうところの「推し」という言葉と結びつきました。

「クチコミ」と玩具店の仕掛けで、人気が上昇

TVアニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』キービジュアル (C)TOMY
TVアニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』キービジュアル (C)TOMY

 世界的な人気コンテンツである『トランスフォーマー』は、日本国内では、1985年6月からオモチャの販売を開始しました。つまり今年で発売から40周年を迎えます。その魅力はどこにあるのでしょうか?

『トランスフォーマー』とは、元々は日本国内で「タカラ(現・タカラトミー)」から販売されていた『ダイアクロン』や『ミクロチェンジ』シリーズに登場した変形ロボ玩具を、アメリカの「ハズブロ社」が業務提携し、新たな設定で制作されたシリーズです。

 それが北米を中心に大ヒットしました。そして、アニメ作品と一緒にオモチャが日本へと逆輸入されます。しかし、こうしたオモチャ主導の作品ゆえ、放送前の日本ではそれほど注目されていませんでした。アニメ雑誌でもほとんど扱っていなかったと思います。かくいう筆者も、当初はとりあえず観てみるか程度のスタンスでした。

 なにしろ当初の放送枠は土曜朝9時30分という時間帯です。まだ当時の土曜日は学校の登校日でした。つまり子供が視聴できる時間帯ではありません。そういった事情から『トランスフォーマー』の期待度も認知度も、限りなく低いところからのスタートだったわけです。

 ところが、第1話を見た視聴者のほとんどが「面白い」と感じるクオリティでした。何せ日本のロボットアニメといえば、リアルな作風が主流です。そういう意味では日本人にとって『トランスフォーマー』はカルチャーショックを起こした作品だったのではないでしょうか。

 もっとも日本版放送以前に、『トランスフォーマー』に注目していた人間は少なからずいました。そのなかのひとりが富野由悠季さんです。富野さんは変形の自然さに衝撃を受け、『機動戦士Zガンダム』では変形するMSを中心に描くことを決めました。日本国内での放送は『Zガンダム』が先ですが、『トランスフォーマー』はアメリカでは1984年9月に放送されています。

 当時は今のようにネットがあったわけではないため、情報は即座に伝わるものではありません。それでも『トランスフォーマー』の面白さは、アニメファン同士の会合や電話といった手段で徐々に伝わりました。一部のアニメ雑誌でも話題にあがるようになります。

 一方、本来の視聴者である子供たちにはどう伝わったのでしょうか。これは玩具屋の店頭にあるビデオの存在が大きかったと思います。大きな玩具屋では店頭に『トランスフォーマー』のオモチャを大量に並べ、TV放送されたアニメを流すという方法で、子供たちの興味を引きました。

 こうして徐々にではありますが、『トランスフォーマー』の人気は上がっていき、やがてTV放送も10月から金曜日の17時半へと移動します。ちなみに当初は1クールで終わる予定もあったそうですから、この3か月の間に人気は固まっていったということでしょう。

 それでは、この『トランスフォーマー』の人気の秘密とは何でしょうか。色々な要素があると思いますが、筆者がもっとも魅力を感じた部分が明確にあります。

【画像】「本当だ、敵キャラの玩具が多い」これが『トランスフォーマー』の人気キャラたちです(10枚)

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