『ばけばけ』三之丞、33話「野良犬」の場面でかなり嫌われた? 「孤独死」したモデルに近付き始めてるかも
朝ドラ『ばけばけ』33話での、三之丞のある行動に厳しい意見が出ています。
三之丞への意見が手厳しい

マグミクスが配信した、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』に関する記事「『ばけばけ』三之丞のせいで物乞い止められそうにないタエ様 史実だと小泉セツの実母はいつ頃「保護」された?」に、多くの反響が寄せられています。
特に、主人公「松野トキ(演:高石あかり)」から、10円もの大金をもらったことを隠している「雨清水三之丞(演:板垣李光人)」の言動と、物乞いを続けている母「タエ(演:北川景子)」の境遇について、視聴者からさまざまな意見が出ていました。
元記事では、第7週でトキが女中として稼いだ給料の半分を三之丞に渡し、タエとともに生活を立て直してほしいと頼んだものの、三之丞はそのお金をタエに話さず隠してしまったことを振り返っています。また史実では、モデルの小泉セツさんが物乞いをしていた実母のチエさんに仕送りをし、1891年の6月頃からチエさんが松江市の中央部に小さな家を借りて、普通の生活を再開したことも説明しました。
コメント欄では、多くの視聴者がお金を変なことに使いそうな三之丞の言動に厳しい意見を語っており、「三之丞の考えてることが分からない」「根性がないにも程がある」「おトキさんから渡されたお金をどうしたのかすごく心配です。板垣李光人さんは好きだけど三之丞はなんか危うくて不安」「なんかどんどん落ちぶれていきそう」といった批判の声が出ています。
特に視聴者が心を痛めたのは、33話の場面でした。破れ寺の和尚から施されたおにぎりをタエが大切に食べたのに対し、三之丞はそれを野良犬に与えています。「タエ様はおにぎりを一粒残さず食べるのに、三之丞は野良犬におにぎり丸々一つゴロンとあげちゃうのがこれからの闇を感じますよね」「野良犬に、おにぎりぽいってあげてるの見て、『えー、美味いもん買い食いする気か!』と思っちゃいました。うすら笑ってるのも怖い」といったコメントが、多くの共感を集めていました。
三之丞のモデルに当たる、小泉セツさん(トキのモデル)の2歳下の弟・小泉藤三郎さんは、セツさんが手記で「絶交」したことを語り、セツさんと小泉八雲さんの長男・小泉一雄さんも、著書『父小泉八雲』のなかで、「存生中どれ程我が一家に対して不安を与えたか知らぬ」「(彼には)変な病気があった。精神分裂症であった」「物事に頗る(すこぶる)熱中するくせに突如それに手を触れるのさへ嫌になって知らぬ顔をするのであった」と記すような人物だったそうです。
そんな彼は、セツさんからチエさんへの仕送りを使い込んだり、小泉家の先祖代々の墓を売り払ったり、一時役者の道に進むも舞台でセリフを言わずに立ち尽くしたりと、問題行動を繰り返します。
そして、1900年7月に東京に移住していた小泉家を訪れるも、セツさんも八雲さんも怒らせてしまった藤三郎さんは、その後姿を現さず、1916年に松江の小泉家本家の近くの空き家で孤独死しているところを発見されたそうです。
三之丞はまだそこまで問題のある人物には見えませんが、視聴者が心配するように、今後急激な「闇堕ち」も考えられます。ある意味キーパーソンといえる彼から、目が離せません。
※高石あかりさんの「高」は正式には「はしごだか」
参考書籍:『八雲の妻 小泉セツの生涯』(潮出版社)、『父小泉八雲』(小山書店)
(マグミクス編集部)
