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『鬼滅の刃』お館様の病気は、現代にも存在する? 浮上する2つの「難病」

お館様が悲鳴嶼行冥と出会った頃は、まだ顔もきれいでしたが、それから数年で急激に体調を崩しました。あくまでマンガの世界における「病(やまい)」ですが、現実には有り得るのでしょうか?

お館様の「症状」に近い現代の病気を探してみると…?

「お館様」こと産屋敷耀哉を立体化した、「鬼滅の刃 フィギュア 絆ノ装 参拾陸ノ型 産屋敷耀哉」(バンプレスト)
「お館様」こと産屋敷耀哉を立体化した、「鬼滅の刃 フィギュア 絆ノ装 参拾陸ノ型 産屋敷耀哉」(バンプレスト)

『鬼滅の刃』で、鬼殺隊の柱や隊員たちが慕う「お館様」こと産屋敷耀哉(うぶやしきかがや)が患っていた病名は何なのか、気になったことはありませんか? 作中では、「一族にかけられた呪いによって短命になる遺伝的な病」などと説明されており、正式な病名は明かされていません。設定が大正時代なので、当時の医学では解明できない病気ではあったでしょう。

 病の原因が「呪い」ならば、どんな病気なのか説明するのは難しいですが、もし産屋敷耀哉の外見と症状から推測したら、どんな疾患モデルが近いといえるでしょうか?

※本記事は、あくまでフィクションを医学風に読み解く試みであって、医療や健康に関する知見を示すものではありません。

 まず、作中の描写から改めて産屋敷耀哉の病状を確認します。
 ・「顔面、体の皮膚が壊死したように変色している」
 ・「極端な虚弱(日常生活も困難)」
 ・「視力低下(ほぼ失明)」
 ・「進行性で、若年で重篤化」
 これらは、「産屋敷家の遺伝性」だとされます。また、公式設定では、産屋敷耀哉の年齢は23歳ですが、「男性は30歳前後で死亡する」という特徴を大きなポイントとします。

 この病状から、「遺伝性の皮膚障害 + 全身性炎症 + エネルギー代謝異常 = 多臓器を徐々に侵していく難治性の遺伝病」という、複合モデルの病気になると思います。

近いのは『ミトコンドリア脳筋症』?

 調べたところ、最も近い医学モデルとして、『ミトコンドリア脳筋症』が挙げられます。『ミトコンドリア脳筋症』は、ミトコンドリアの機能異常によって脳(中枢神経)と筋肉を中心に障害が起きる病気の総称で、エネルギーを多く使う、脳、筋肉、心臓、耳、目、などに障害が起きやすくなるといいます(症状は多岐にわたります)。ミトコンドリアDNAは母系遺伝もあります。

 この病気にはタイプがいくつかあって、例えば、「Kearns-Sayre症候群(KSS)」の、心伝導障害、外眼筋麻痺、網膜色素変性という特徴、「Leigh脳症(リー脳症)」の、乳児期から幼児期に中枢神経の退行が進む、という特徴です。

 他にもある特徴を含めて、やや強引にまとめると、「幼児から若年成人で発症」、「進行性の筋力低下や疲れやすさ」、「視力障害や中枢神経症状」、「寿命が短くなることがある」……などが、耀哉の症状に該当するように思います。

老化が加速する合併症も?

 耀哉は、この「ミトコンドリア脳筋症」に、さらに他の病気が合併していると考えられます。例えば、「早老病」です。通常より急速に老化が進む症状の総称で、「20代後半から老化現象が急速に進行」、「皮膚の萎縮、潰瘍(かいよう)」、「白内障や視力低下」、「平均寿命が40歳未満の場合もある」、というものです。耀哉の病気の最大のポイントは、「30歳前後で死亡」というところですので、作中における耀哉の症状とおおよそ一致しています。

 世界統計によると、「 仮に、耀哉の病気が『「ミトコンドリア脳筋症」と「早老症」の合併症であると診断される場合、」の発症率が約5000人から1万人に1人。「早老症」は、1000万人から2000万人に1人です。仮に、耀哉の病気が『「ミトコンドリア脳筋症」と「早老症」の合併症であると診断される場合、世界でも例を見ない究極のレアケースとなりそうです。そして、どちらの病気も治療法は確立されていないそうです。

 耀哉は、一族にかけられた呪いによって体を悪くしていましたが、最期は鬼舞辻無惨を討つために自らの命を差し出します。病気による死を待つことなく、自らを作戦の一部に取り込んで無惨を追い詰めるという執念が、多くのファンの心を揺さぶりました。

(玉城夏)

【画像】「えっ」「そうだったのか」これが新しい鬼殺隊の「お館様」初登場時の姿です

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玉城夏

特撮LOVEのライター。ウルトラマン、スペクトルマン、メカゴジラが好きです。

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