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『チェンソーマン レゼ篇』大ヒットの次は「刺客編」! 劇場版かTVか、最後まで“劇場版”となる可能性

劇場版の大ヒットを受けて、続編アニメの制作が極めて有力となった『チェンソーマン』。次なるエピソードはTVアニメで描かれるのか、それとも劇場版となるのか……。原作の構成と劇場アニメとの相性を踏まえながら、今後の展開を予想します。

「原作2巻分しかないから、1クールでやるには足りなくね?」という声もあがるが?

画像は『チェンソーマン 刺客篇』ティザービジュアル (C)藤本タツキ/集英社・MAPPA
画像は『チェンソーマン 刺客篇』ティザービジュアル (C)藤本タツキ/集英社・MAPPA

 近年の映画界ではアニメ作品が存在感を強めており、2025年もその勢いに驚かされる1年となりました。とりわけ劇場版『チェンソーマン レゼ篇』は9月19日の公開以降、興行収入を着実に伸ばし続け、今年を象徴するヒット作として存在感を確立しています。

 そして、「ジャンプフェスタ2026」にて、アニメ『チェンソーマン 刺客篇』の制作決定が発表されました。しかし、どのような形で映像化されるのかは未知数です。そこでこの記事では、原作の構成と劇場アニメとの相性を踏まえながら、『レゼ篇』以降の展開を予想します。

※この記事は『チェンソーマン』のアニメ化されていない部分に触れています。ネタバレにご注意ください。

 まず整理しておくと、単行本1~11巻までが第1部「公安編」に相当し、劇場版では第5巻の途中から第6巻までの内容が映像化されました。そして残る主なエピソードは、各国からデンジを狙う刺客が集う「刺客編」、最恐の悪魔が満を持して登場する「銃の悪魔編」、第1部のクライマックスとなる「支配の悪魔編」の3つです。

 いずれも単行本おおむね2冊前後の分量で、物語の起承転結も明確であるため、長編映画としてまとめやすい構成になっています。しいていえば「銃の悪魔編」は他の章よりもやや短いため、「支配の悪魔編」と合わせて1本の劇場版として再構成される可能性が考えられるでしょう。

 こうして整理してみると、「刺客編」と「銃の悪魔編+支配の悪魔編」は、それぞれ劇場化に十分耐えうる分量と、観客の興味を引くフックを兼ね備えています。

 例えば「刺客編」は、各国の実力者がデンジを狙って一斉に動き出す展開が魅力で、屋内外を縦横無尽に移動しながら多発する乱戦が劇場の大スクリーンと相性抜群です。ドイツの怪人「サンタクロース」、アメリカの殺し屋3兄弟、そして中国からやって来た最強のデビルハンター「クァンシ」など、多彩な刺客が持ち回りで見せ場をつくる群像アクションは、2時間弱の映画として再構成しやすい素材でもあります。

 各刺客の活躍をバランスよく描きつつ、1本のクライム・アクションとして緩急を整えることができれば、『レゼ篇』に匹敵する視聴体験を届けられるはずです。

 そして「銃の悪魔編+支配の悪魔編」は、『チェンソーマン』における物語の集大成ともいえます。最恐の敵である銃の悪魔との死闘や、その渦中で明らかになる黒幕の正体など、怒涛の展開を劇場版として一気に鑑賞すれば、物語の衝撃が最大限に引き出されるでしょう。MAPPAの重厚な画作りと音響設計をスクリーンで堪能したいというファン心理を考えても、この章の劇場アニメ化には大きな期待が寄せられます。

 もっとも、これが「TVでデンジたちが観られなくなる」という意味になるわけではありません。空前の大ヒットを記録した劇場版『鬼滅の刃 無限列車編』は、のちに全7話へ再構成したTVアニメ版を地上波で放送しました。つまり『チェンソーマン』でも、「劇場版からTVアニメ版へ」という2段展開が採用される可能性は十分にあります。

 映画館で物語を先行させつつ、のちにTVや配信で広く届けるモデルは、ここ数年のヒット作で実績が積み重なってきました。また、TVアニメ版は新規層への再提示という役割も大きく、映画を観られなかった人にも要点を逃さず届けられるため、次の劇場作へ自然に橋渡しを行う効果も期待できます。この手法は、いまやアニメ界の流行の最先端といえる状況です。

 2025年は、世界が改めて日本のアニメが持つコンテンツ力の高さを実感した年でもありました。『レゼ篇』の成功で弾みをつけたアニメ『チェンソーマン』が、次はどのような形でファンを楽しませてくれるのか。新たな報せが届く日を楽しみに待ちましょう。

(ハララ書房)

【画像】「え、誰?」「このシルエットは…」こちらが『刺客篇』で活躍する『チェンソーマン』キャラの影です(9枚)

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ハララ書房

エンタメ記事専門の編集プロダクション。漫画・アニメ・ゲームはもちろん、映画やドラマ、声優にも精通。メイン・サブを問わず、カルチャーの最前線を追いかけていきます。

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