巨大ロボットアニメ戦国時代だった「1976年」 やたら多かったロボの背後に「大人たちの思惑」が?
玩具会社ごとに並べると、一目瞭然?

巨大ロボアニメが増えた要因、それは当然ながら、子供たちに人気があったからです。そして、それを踏まえた玩具業界の思惑がありました。
『マジンガーZ』のヒット以降、「超合金」と「ジャンボマシンダー」といった商品が子供にとって憧れのオモチャとなります。これに倣って各玩具会社は超合金的なオモチャをこぞって発売していました。
しかし、やはりTVアニメで放送している主人公ロボというのは、子供の目から見て別格です。そこで付け焼き刃のように合金を使ったオモチャよりも、アニメのスポンサーとしてTVで活躍するロボの商品で勝負しよう……という機運になったのが、奇しくも1976年に重なったと考えられます。
そこで、玩具会社ごとに1976年に放送された作品を見ていくと…
・ポピー:『UFOロボ グレンダイザー』、『大空魔竜ガイキング』、『超電磁ロボ コン・バトラーV』
・タカラ…『ゴワッパー5 ゴーダム』、『マグネロボ ガ・キーン』
・ブルマァク…『UFO戦士ダイアポロン』
・中嶋製作所…『グロイザーX』
・タケミ…『ブロッカー軍団IV マシーンブラスター』(一部はブルマァク)
…となります。
各玩具会社がこぞって命運をかけたといえるかもしれません。さらにこの流れは翌年に波及しました。特撮作品にも『大鉄人17』や『小さなスーパーマン ガンバロン』といった巨大ロボが活躍する作品が登場します。
また主役側メカがマシンから巨大ロボになった『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』も影響を受けたといえるでしょう。スポンサーのタカトクトイスは上記の作品群には名前が挙がっていません。既存の作品の軌道修正として、巨大ロボを登場させた可能性があります。実際、『ヤッターマン』のオモチャはシリーズでも特筆するヒットとなりました。
1976年の巨大ロボアニメ戦国時代は子供にとって夢のような時代だったかもしれません。もっとも、この時から動いていた「スーパーカーブーム」と、すぐ後にヒットした『宇宙戦艦ヤマト』で、子供にとっての選択肢はさらに混沌となっていくのでした。
(加々美利治)




