『ガンダム 閃光のハサウェイ』2部 壊れた主人公が挑むのは「不可能な正義」の実現なのか?
第一部の公開から約5年ぶりの続編となる『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』が、いよいよ劇場公開されます。ブライト・ノアの息子であるハサウェイが腐敗した地球連邦政府と戦う姿が描かれますが、PVには「揺らいだ正義」と記されています。腐敗した権力に対しテロリズムで対抗することの正しさを問いかける物語ともなるでしょう。
待望の「第2部」だが、主人公の「正義」には疑問符が

2026年1月30日(金)、第一部から約5年ぶりの続編となる『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』が公開されます。ブライト・ノアの息子である「ハサウェイ・ノア」が腐敗した地球連邦政府と戦う姿が描かれますが、PVには「揺らいだ正義」と記されています。腐敗に対しテロリズムで対抗するのは、本当に正しいのでしょうか?
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で描かれた「シャアの反乱」で、ハサウェイはアムロとシャアの戦いを見届け、サイコフレームが起こした奇跡を目撃しました。しかし、戦闘のなかで初恋の少女であるクェス・パラヤを失い、錯乱して味方のチェーン・アギを殺害してしまったハサウェイの心は救われることがなく、重度の鬱病を患ったあげく洗脳されてテロリストと化してしまったのです。
監督の村瀬修功氏は、ハサウェイを「感情と思想に引き裂かれているキャラクター」と評しており、すでに壊れた人間だとも語っています。前作にあたる第一部『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』でも、その片りんをのぞかせており、ハウンゼン(冒頭に登場した航空機)ハイジャック事件の宣誓供述書に記されたハサウェイのサインの文字は、壊れた人間の演出としてふさわしいものとなっていました。
世界を支配する権力と暴力に対抗するために、テロリストとなる。これは現実世界にもあることです。法に守られた悪を倒すためには、どうしても法を破らねばならない局面があります。
悪をもって悪を制す。どちらの悪も「自分は正義」と考えているわけですが、この構図は社会が煮詰まった状態ではしばしば登場し、さらなる災厄を招くということを、歴史が証明しています。
※ここから先の内容は、公開予定の映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』の内容に関わる原作小説の内容に触れていますので、ご注意ください。


