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『ドラクエ』モンスターの「ドット絵」の勘違い 鮮明になって「目じゃないの?」と思った「耳」

「目だと思ったら耳だった」…『ドラクエ』のように、ドット絵で表現されたモンスターは、こうした勘違いがよく起こります。今は失われたドットモンスターを振り返ります。

言われて見ると……「騙し絵」レベルのドット絵モンスターたち

正面から見ると目の位置は分かりやすいが…「ドラゴンクエスト メタリックモンスターズギャラリー オーク」(スクウェア・エニックス) (C)ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX
正面から見ると目の位置は分かりやすいが…「ドラゴンクエスト メタリックモンスターズギャラリー オーク」(スクウェア・エニックス) (C)ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX

 RPG『ドラゴンクエスト』シリーズは長らくの間、ドット絵で表現されてきた物語です。ナンバリングでいえば2000年発売の『ドラゴンクエストVII』まで、キャラクターは2Dのドット絵で表現されてきました。

 ドット絵というものは限られたマス目のなか、いかにグラフィックを表現するかの勝負です。ことファミコン時代の『ドラクエ』シリーズのモンスターたちは、今見れば相当に粗いドットで描かれていたことが分かります。それだけ当時の子供たちが、頭のなかで「補完」していたのだと思うと感慨深いです。

 さて、この補完は時に『ドラクエ』のモンスターたちのビジュアルを、まるで違うものに変貌させます。公式の意図とは違う解釈をしてしまうのです。

 プレイヤーたちの間で「あるある」とされてきたのが、獣人系のモンスター「オーク」の目の位置に関する勘違いです。『ドラゴンクエストII』で初登場したオークは、擬人化したイノシシのような姿をしています。

 このオークは、粗いドットで見た際に「耳」を「鋭い目」だと勘違いする人が続出していたのでした。

 確かに今、改めて当時にドットで表現された「オーク」を見ると……耳が「睨みつける白眼」のようであり、まるでモグラやカモノハシ寄りの獣人モンスターとも解釈できます。

 他にも小悪魔「グレムリン」の目の部分を鼻と勘違いしていた、また「アークデーモン」の鼻部分が大きく開かれた口に見えていた、といった投稿もSNSで確認できます。

 とはいえ、これはファミコン時代に限った話ではありません。1995年にスーパーファミコン用ソフトとして発売された『ドラゴンクエストVI』でも、同様の勘違いが発生していました。

 ゲーム序盤には「ファーラット」という、緑色の小動物のようなモンスターが登場します。ドット絵だと分かりにくいのですが、鼻の位置にある部分も「目」であり、実は「三つ目」のモンスターでした。ゲーム中ではなく、イラストやリメイク版で知ったという人も多いのではないでしょうか。

 なおこうした勘違いはモンスターだけでなく、街の人たちにも同様の解釈違いがしばしば発生しています。とりわけ初代『ドラクエ』に登場する「王様」は、解釈が分かれました。彼は実に単純なドットで表現されています。王冠まではわかるのですが、それより下は抽象度が極めて高いです。

 そのためか攻略本によっては、この「王様」を「王冠を被った一頭身のキャラクター」のように解釈し、挿絵にしているものすらあります。ところが、この解釈もそう見ようと思えば、たしかに王冠の下に「眉が太い顔だけの王様」が見えてくるから不思議です。

 こうしたドットが生んだ勘違いは、後にイラストなどで解消されます。正しい解釈をいったん受け入れてしまうと、今まで自分に見えていたモンスター(「白目で睨むカモノハシ」「巨大な口を開けている悪魔」「顔だけの王様」など)も消えてしまうのでした。

 それはそれで、一抹の寂しさを覚えます。せっかくなら、心の隅っこ追いやってしまった、あいつらを今一度、思い出してあげましょう。

(片野)

【画像】え、横を向いたら「目にも見える耳」が コチラがおなじみの「ドラクエ」オークのドット絵時代のポーズです

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片野

構成作家。1960年代カルチャーを好む。これまでに「ウルトラ」シリーズをはじめとする特撮番組、「ドラゴンクエスト」「ポケットモンスター」など国民的RPGシリーズ、ギャグマンガのジャンルで記事を多数執筆。

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