ニュータイプではないが優秀なパイロット5選。「教科書に載る」レベルのスゴ腕も
モビルスーツが戦闘を繰り広げるガンダムシリーズの舞台・宇宙世紀では、数多くのパイロットが登場します。そのなかでも、アムロやカミーユといったニュータイプではないけれど、高い技術をもって作中で活躍したキャラクターも存在していました。
NT能力がなくても、すさまじい戦果
ガンダムシリーズ作品の魅力のひとつは、モビルスーツ(MS)同士の戦闘とあわせて描かれる、個性豊かなパイロットたちの物語です。戦争なのでMSの操縦技術は文字通り生き死にに直結します。その中でニュータイプ(NT)が戦果をあげますが、NTではなくても優秀なパイロットもたくさん登場します。今回はNTではないけど、優秀なパイロット5人を紹介します。
●アナベル・ガトー

1年戦争の末期、ソロモン中域で多大な戦果をあげ「ソロモンの悪夢」と恐れられたパイロットが、アナベル・ガトーです。『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』の主人公、コウ・ウラキのライバルとして、その強さを遺憾なく発揮します。
物語冒頭では、高機動型ザクでジムカスタム3機を翻弄し、戦闘を優位に進めます。また、序盤に搭乗するガンダム試作2号機は、核バズーカを装備しているものの、頭部バルカンとビームサーベルが主な武装、すなわち中距離・遠距離の武器がないなかでも、アルビオン勢力を全く寄せつけませんでした。ニュータイプでないパイロットながら、ガトーの名前は連邦軍の士官学校の現代戦史の教科書にも載るくらい有名だったようです。
●コウ・ウラキ

『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』の主人公であるコウ・ウラキは、物語冒頭では士官候補生で実戦経験はなく、頼りない一面も。前述のアナベル・ガトーにもひよっことして扱われています。しかし、ガトーとの戦闘を経験し、ケリィ・レズナー、シーマ・ガラハウなど歴戦のパイロットを撃墜するなど、急速に成長していきます。
序盤こそ頼りない場面もありましたが、ヒロインのニナ・パープルトンから「MSの性能を最大限引き出せる」と評価され、ガンダム試作1号機に乗ってガトーの駆る試作2号機に挑んで相打ちに。その後ガンダム試作3号機でも活躍し、ガトーには一歩及ばないもののパイロットとしての成長を見せています。
●イオ・フレミング

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場する、連邦軍・ムーア同胞団のエースパイロット。冒頭でライバルとなるダリル・ローレンツの狙撃を受けて撃墜されるものの、ドムを奪って帰還するなど、連邦だけでなくジオンのMSも操縦できます。そのあとフルアーマーガンダムを受領してからは、ほぼひとりでジオン軍・リビングデッド師団を壊滅に追い込むなど、多大な戦果をあげます。
連邦軍だけでなく、ジオン系のMSの訓練も受けていて、ガンダム系も乗りこなすなど、操縦技術は優秀と言えるでしょう。イオの駆るフルアーマーガンダムの強さは、リビングデッド師団のパイロットの視点で見られるシーンがかなり分かりやすいです。
ガンダムを完全に操る技量を備えたイオの戦いぶりは、「敵にガンダムがいるとこんなに脅威なのか」という恐怖を思い知らせてくれます。
●ダリル・ローレンツ

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』でイオ・フレミングのライバルとなるダリル・ローレンツは、ジオン軍・リビングデッド師団のエーススナイパーです。連邦軍のMSの動きを的確に予想し、多くのMSを撃墜しています。仲間からはNTじゃないかと言われるほどの腕前でした。
サイコ・ザクに乗ってからは、操縦方法が従来のMSとは異なるので、単純な操縦技術の話はしにくいですが、イオの駆るフルアーマーガンダムと死闘を繰り広げます。また『機動戦士ガンダム サンダーボルト BANDIT FLOWER』ではアッガイに搭乗していますが、その時点でダリルは義手・義足状態にもかかわらず、器用にMSを動かしています。
●ヤザン・ゲーブル

『機動戦士Ζガンダム』から登場するティターンズのパイロット・ヤザン・ゲーブルは、MSハンブラビを駆って活躍します。カミーユ・ビダンからは「強いプレッシャーは感じない」と言われるものの、クモの巣という連携攻撃でカミーユを追い込んでいきます。
またカツ・コバヤシが乗るGディフェンサーを狙い撃ちしたり、メタスを撃墜、ラーディッシュを沈めたりと、エゥーゴ勢力に多大な被害を与えています。非常で好戦的なキャラクターですが、部下には優しく面倒見がいいという側面ももっています。最終的にカミーユに負けてしまいますが、辛くも生還して『機動戦士ガンダムZZ』で再登場します。
他にも、設定上はオールドタイプでありながら撃墜数の多いシン・マツナガなどもおりますが、今回はアニメに登場したキャラクターからの紹介とさせていただきました。
(マグミクス編集部)