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『呪術廻戦』狗巻棘、9つの「おにぎり語録」 しゃけは肯定、おかかは否定、他の具は?

アニメ最終回を迎えたと同時に、第0巻の映画化が発表されて話題が尽きない『呪術廻戦』。劇場版ではパンダや禪院真希、狗巻棘といった虎杖悠仁たちの一学年先輩が物語の中心です。そのひとり、狗巻棘はその能力ゆえに、「語彙におにぎりの具しかない」という独特のコミュニケーションを繰り広げます。その「具」から見える、彼の気持ちを探ってみましょう。

作者言及も、実は謎が多い「狗巻先輩のおにぎり語」

パンダ・禪院真希・狗巻棘がパッケージに描かれる『呪術廻戦』Blu-ray/DVD Vol.5(東宝)  (C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
パンダ・禪院真希・狗巻棘がパッケージに描かれる『呪術廻戦』Blu-ray/DVD Vol.5(東宝) (C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

『呪術廻戦』で、強烈なコミュニケーションで異彩を放った狗巻棘(いぬまき・とげ/CV:内山昂輝)。彼は「呪言師」の末裔であり、口に出した言葉がそのまま相手への攻撃となります。その危険性から、普段彼はおにぎりの具でしか話せません。彼と意思疎通するのは不可能? いいえ、そこにははっきりとした法則性があるのです。

●作者が公表した「肯定」と「否定」の具

 第0~15巻において、狗巻が口にしたおにぎりの具は合計9種類。

・しゃけ
・おかか
・こんぶ
・ツナ
・ツナマヨ
・高菜
・いくら
・明太子
・すじこ

このうち、作者の芥見下々先生はふたつの具だけ、その意味を公表しています。それが「しゃけは肯定で、おかかが否定」というもの。

 特に「おかか」は文脈におけるバリエーションも豊富です。パンダの提案を拒否するとき。真希が空気を読まず伏黒恵、釘崎野薔薇に話しかけた様子をとがめるとき。東京校と京都校の交流戦で、相手の卑怯(?)なプレーを非難する時。ある程度抽象的な意味合いで「おかか」を使うことで、いろんなシーンに使えるようにしているわけですね。

 しかし、芥見先生は同時に「それ以外(の具)はよく分かりません」と書いています。残りの7種類は、よく分からないの!? ここからは物語の展開から、具の意味を推測してみましょう。

●7種類の具はいったいどんな意味を指すの?

・こんぶ
 京都校との交流戦で、虎杖の命が狙われているのではと思った時。特級呪霊・花御の気配を感じた時。何かしら「警戒」が必要な場面でこの言葉が使われています。ですが、第0巻では乙骨への自己紹介で使われているので、この法則が当てはまらないことも。もしかしたら、連載当初と今とで用法が変わった言葉かもしれません。芥見先生、難しすぎる……!

・ツナ
 伏黒が自分の影を使った新しいスタイルの戦法に気付いた時。「そうそれそれ」というように「ツナツナ」と口にします。しゃけとは違う意味合いで、肯定的な場面でツナを使っていると考えられます。

・ツナマヨ
 花御と対決時、片手で電話のシルエットをしながら伏黒に使った言葉です。伏黒は「そうですね 五条先生に連絡しましょう」と伝えています。何かしら「提案」の意味合いで使用されているのでしょうか。こうしてみると、しゃけ、ツナあたりが狗巻の好きな具なのかもしれませんね。『呪術廻戦 公式ファンブック』には好きな食べ物として、「おにぎりではツナマヨ」と記載されています。

・高菜
 伏黒たちと組んで、花御と対決する狗巻。ボロボロになりながら、伏黒の肩を叩いて「高菜」と告げ、渾身の言葉=攻撃を花御に放ちます。会話の流れ的には「まかせろ」と言っているように見えますね。おにぎりの具なのに、なんかかっこいい!

 しかし、第0巻では乙骨のことを心配して「高菜!」と叫びます。こんぶの場合と同じで、高菜も第0巻と第1巻以降の本編では、意味が変わった具のひとつかも?

・いくらと明太子
 花御と最初に遭遇したとき、狗巻はジャージの首元を少し開き、「しゃけ いくら 明太子」と口にします。いくら、明太子はここでしか出ない言葉ですが、強敵を前に自分を鼓舞する、前向きな意味のある具なのでしょう。

・すじこ
 京都校との交流戦で、隠れた身体能力の高さを披露して出塁したときに「すじこ」とVサインをする狗巻。かわいい一面を見せた彼の様子を見るに、ちょっとしたドヤ顔的な意味だと分かります。一方で、第0巻でははじめて相対する敵に対して「すじこ」と口にします。1巻以降の「こんぶ」と似た意味ですね。

 TVアニメは終わったものの、劇場版では彼の活躍をたっぷり楽しめます。原作どおりの彼の語録が見られるのか、それとも新しい語録が生まれるのか。今から公開が楽しみですね。

(サトートモロー)

【画像】狗巻は虎杖とかぶるのでデザインが変更された?『呪術廻戦0』

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