『鬼滅の刃』炭治郎のスゴイ思考速度シーンベスト3 ピンチなときでもキレッキレ!
マンガ『鬼滅の刃』と言えば、目にもとまらぬ速さで繰り広げられる迫力満点の戦闘シーンが大きな魅力です。しかし、それ以上の速さでびっくりするのが主人公・竈門炭治郎の思考速度。どんなピンチにおいても状況分析を怠らず、冷静に頭をフル回転させる炭治郎のスゴさを振り返ります。
竈門炭治郎、的確すぎる自己分析
数多くの強敵が登場する『鬼滅の刃』において、登場キャラクターたちはとにかく死と隣り合わせの連続です。そんななかでも主人公・竈門炭治郎は、いつも冷静に敵を分析。頭を使って戦うシーンが多く見られます。炭治郎の思考速度はどのくらいスゴイのか、作品の名シーンから振り返ります。
※この記事では、まだアニメ化されていないシーンの記載があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。
●炭治郎のスゴイ思考速度シーン第3位:響凱との戦い
第3位は響凱(きょうがい)との戦いです。響凱は肩・腹・脚に鼓が埋め込まれた鬼で、それぞれの鼓を叩くことによって、屋敷の部屋を回転させたり、カマイタチのような高速の爪攻撃をしたりする強敵です。これには炭治郎も避けるのが精一杯。しかもケガを負っているため思うように体が動かせないという絶体絶命のピンチです。しかし、こんなときでも冷静に頭をフル回転させるのが炭治郎。敵の攻撃を避けながら彼が行った思考がコチラです。
「右肩の鼓は右回転 左は左回転(中略)腹の鼓は爪の攻撃」と、まずは敵の攻撃パターンを冷静に分析。続いて「珠世さんに手当てをしてもらっているが 怪我(折れたあばら骨)は完治してない」「その怪我が痛くて痛くて堪らないんだよ!!」と自分の体調を確認。続いて「俺はもうほんとにずっと我慢してた!! 善逸を女の子から引き剥がした時も声を張った時もすごい痛いのを我慢してた!! 俺は長男だから我慢できたけど次男だったら我慢できなかった」と、自分を褒めていったんメンタルの回復。モチベーションを戻したところで「あの鬼の………爪のような痕がつく攻撃 アレが怖くて向こうに近づけない」「突っ込んで行った時痛みが走って足が縺れ(もつれ)たら………俺は輪切りだ」と、想定される最悪の状況をシミュレーション。そこからこのピンチを抜け出すにはどうしたらいいのか、自分の経験から役立ちそうなことを回想、「水はどんな形にもなれる」「時には岩すら砕いてどこまでも流れてゆく」という師匠・鱗滝さんの言葉を思い出す。結果、自分が使う「水の呼吸は拾種類の型がある」「怪我をしているならそれを補う動きをしろ」と、解決策を思いついて反撃。
正確な時間は分かりませんが、描写的におそらく10秒もない短時間でこの一連の思考をしています。まさにスーパーコンピュータ並の速度です。
死が近づくほど覚醒
ピンチになればなるほど頭が働く炭治郎。記憶を引き出してから実践に移すまで一瞬です。
●炭治郎のスゴイ思考速度シーン第2位:下弦の伍・累との戦い
続いては、下弦の伍・累との戦いです。蜘蛛のような糸を使い変幻自在の攻撃を仕掛けてくる強敵になかなか活路を見いだせない炭治郎。決死の覚悟で相手の懐に飛び込むも、「この糸は斬れない まだ回転が足りない」「死ぬ 負ける!!」と、相手との力量差を感じ取り、死を覚悟します。しかし、その刹那、炭治郎の脳に浮かんだのは幼い頃の父との記憶。「炭治郎 呼吸だ 息を整えて ヒノカミ様になりきるんだ」という父の言葉とともに、父が舞っていた「ヒノカミ神楽」を思い出します。その舞にヒントを得た炭治郎は直後「ヒノカミ神楽 円舞」を発動。累の糸を見事に断ち切ります。
この一連の流れ、おそらく0.1秒もかかっていないでしょう。そんななかで、父の舞を思い出し技として再現するスピード、スゴすぎます。
●炭治郎のスゴイ思考速度シーン第1位:鬼舞辻無惨との戦い
最後は鬼舞辻無惨との最終決戦です。ラスボスらしく、圧倒的な攻撃力と回復力を持つ無惨の前に次々と倒れていく仲間たち。頼みの柱たちすら敵わない絶体絶命のピンチのなか、やはり炭治郎は冷静でした。彼は仲間たちが倒される様子から、無惨が「背中の九本の管と両腕 それを上回る速度の管を八本 腿から出して攻撃しているんだ」と気付きます。そして体を変形させて戦う無惨には、強い攻撃を切れ目なく撃ち込むことが勝機につながることを感じ取るのです。そして導き出した答えが、12個ある「日の呼吸」の型を連続して放つ13番目の型。ひとつの型でも体力の消耗が激しいのに、それを頭も働かせながら連続で繰り出す。もはや「思考から行動」ではなく「思考と行動を同時に行ってしまう」超ハイスペックぶりを発揮したシーンでした。
一見、華麗な技の方に目がいきがちですが、炭治郎の一番のスゴさは頭の良さかもしれません。
(吉原あさお)