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アニメの無能キャラ3人 主要キャラの足を引っ張る“戦犯”にイラッ!

アニメの展開を面白くするため、しばしば登場する「無能キャラ」。なかには、どうしても許せないレベルの大失態を犯したキャラも。この記事では、そんな屈指の無能キャラを3人取り上げて紹介していきます。

主人公の努力を水泡に帰す“大戦犯”

『コードギアス 反逆のルルーシュ』 (C)SUNRISE/PROJECT GEASS・MBS Character Design (C)2006 CLAMP
『コードギアス 反逆のルルーシュ』 (C)SUNRISE/PROJECT GEASS・MBS Character Design (C)2006 CLAMP

 アニメ作品にしばしば登場する“無能キャラ”。主人公たちが作戦を立て、目標達成まであと一歩……といった場面で無能キャラがやらかすと、「ふざけんな!」と思ってしまうものです。物語を面白くするための存在であることは間違いありませんが、それをわかっていても許せない、という人もいるのではないでしょうか。この記事では、そんな無能キャラを3人ピックアップして紹介していきます。

●『サマーウォーズ』陣内翔太

 まずは、もはや夏の風物詩となっている細田守監督の名作『サマーウォーズ』。この作品に登場する無能キャラと言えば、やはり警察官の翔太でしょう。

 物語の中盤、史上最悪の人工知能・ラブマシーンを倒すため、主人公・健二は陣内家の男性陣と一致団結して作戦を練ります。電気店を営む太助はスーパーコンピュータを、自衛隊に所属する理一は強力な通信車両を、漁師の万助は膨大な電力を補うために発電機搭載の漁船と、スパコン冷却用の氷を用意。

 そして、「キングカズマ」を操る最強の格闘ゲームプレイヤー・佳主馬がラブマシーンと直接対決。スパコンによって作り出した巨大な城下町のなかへ、ラブマシーンを閉じ込めることに成功……したように思えました。

 なぜか城下町のステージは突然崩壊し、ラブマシーンが再び暴走。その原因は……警察官の翔太でした。亡くなった栄おばあちゃんのために冷却用の氷を持ち出してしまい、スパコンが熱暴走を起こしていたのです。これはもう、世界を救う一世一代のチャンスを潰した、大戦犯と言えるでしょう。

 たしかに翔太は機械にも疎かったでしょうし、この行動はおばあちゃんを想う優しさから来るものだというのは間違いありません。しかし、「異様にデカいスパコンがあるのに、何か意味があると思わなかった?」「そうでなくても部屋の温度で気付け!」などと思ってしまいます。その後、佳主馬に顔面をぶん殴られることになりますが、それでもスッキリしない視聴者もいたのではないでしょうか。

大人気ロボットアニメに登場した、屈指の無能キャラ

●『コードギアス 反逆のルルーシュ』扇要

 続いては、SFロボットアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』。本作は、超大国「神聖ブリタニア帝国」の植民地とされた日本が舞台です。主人公の少年・ルルーシュは、他人に命令を強制させる超常的な力「ギアス」を授かり、ダークヒーローとして「ブリタニア」に戦いを挑みます。

 ルルーシュは正体を隠し、謎の男・ゼロとしてレジスタンス組織「黒の騎士団」を結成するのですが、そのナンバーツーを務めるのが無能キャラの扇です。彼はそこまで秀でた能力はありませんが人望は厚く、「黒の騎士団」のまとめ役として、それなりに良い働きを見せていました。

 しかし、記憶をなくした元ブリタニア軍人・ヴィレッタと出会ったあたりから雲行きが怪しくなっていきます。記憶がないとはいえ敵国側であるヴィレッタに、扇は恋するのです。「千草」という日本人の名前をつけ、立場も忘れて彼女に入れ込んでしまいます。

 さらには、ヴィレッタを含めた敵国側の人間たちにそそのかされ、これまで自分たちを導いてきたゼロ(ルルーシュ)も裏切ります。結果として「黒の騎士団」は壊滅状態に。ルルーシュは自らの命を引き換えにした最後の作戦「ゼロ・レクイエム」によって、平和な世の中を築く選択を取るのです。

 そして扇はどうなったかというと……日本の首相に就任し、妊娠したヴィレッタと結婚。裏切り者であるにもかかわらず幸せを手にしたという結末に、納得がいかないという人も多いことでしょう。

●『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』イオク・クジャン

 最後は、『鉄血のオルフェンズ』より、「ガンダム」シリーズでもトップクラスの無能キャラと名高いイオク・クジャン。彼は、敵側の武装組織・ギャラルホルンを束ねる7つの家門のひとつ、クジャン家の当主です。自身に満ちあふれたアツい男で、部下からは慕われています。

 しかしながら、頭が悪く、パイロットとしての技術も最底辺レベル。弾をまったく当てられないのに、自分の実力不足は理解しておらず、「なかなかやるな」といったセリフを吐きます。この使えなさのため、出撃しようとすると部下に必死で止められます。

 ここまではかわいいものですが、2期の中盤では、かつての大戦争の時代に稼働していた強力なモビルアーマー・ハシュマルを目覚めさせてしまう大失態を犯します。このハシュマルの暴走によって同行していた部下たちは全滅、さらに数多くの市民の命も奪われることとなりました。しかも当のイオクは、自分のせいだということをちゃんと理解していない始末です。

 彼は自信満々なもののとにかく行動が裏目に出るタイプで、ほかにも数々の失態を犯します。そのくせ自身は運良く生き残り続けるのですが、ついに最終話でペシャンコになり死亡。このシーンにはスカッとしたという声も多く、ここまで不快感を与え続けてきたイオクは、敵キャラとしてある意味素晴らしかったのかもしれません。

(古永家啓輔)

【画像】「ガンダム」はイラッとするキャラの宝庫?

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