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『AKIRA』の「序章」だった大友克洋の監督デビュー作

デビュー作にしてすでに大友克洋の世界観が完成していた『迷宮物語』の『工事中止命令』 (C)KADOKAWA 1986
デビュー作にしてすでに大友克洋の世界観が完成していた『迷宮物語』の『工事中止命令』 (C)KADOKAWA 1986

 角川映画の功績のひとつに、新しい才能を次々と起用したことが挙げられます。漫画家として『童夢』『気分はもう戦争』を発表し、知る人ぞ知る存在だった大友克洋氏は、『幻魔大戦』をきっかけにアニメーション制作に大きく関わっていくことになります。

 興収10.6億円のヒット作となった『幻魔大戦』は、石ノ森章太郎氏が描いた原作コミックから大きく変わった主人公たちのキャラクターデザインに驚かせられました。石ノ森氏の丸みを帯びたマンガ的な絵柄とは異なり、大友克洋氏の描くキャラクターたちはいかにも日本人っぽい、平べったい顔つきながら、とてもリアルでクールに感じられました。『セーラー服と機関銃』や『時をかける少女』が実写映画界に新しい波を起こしたのと同様に、大友氏の登場はアニメ界にも新時代が到来したことを告げたのです。

 大友克洋氏は長編監督作『AKIRA』(1988年)で世界的に注目されるようなりますが、『AKIRA』の「序章」になった作品といえるのが、オムニバス映画『迷宮物語』(1987年)です。りんたろう監督の『ラビリンス・ラビリントス』、川尻善昭監督の『走る男』に続く最終エピソード『工事中止命令』で大友氏は監督デビューを果たしています。

 2年間公開が見送られた『迷宮物語』ですが、初監督作とは思えないほど『工事中止命令』はすでに大友ワールドが完成しています。建設中の街そのものがいつしか意識を持つようになり、人間を排除して巨大化を遂げていくというシュールなストーリーです。30分足らずの短編アニメながら、無人化した街の緻密な景観など見どころがとても多い作品です。

【画像】スクリーンでイッキ見できる角川アニメの名作の場面カット(6枚)

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