『時空の旅人』など伝説のアニメが一挙上映!竹内まりや、萩尾望都ら豪華スタッフ集結
アイドル、アニメ、雑誌の黄金時代だった80年代
ひとりの少年の成長を旅情豊かに描き上げた『銀河鉄道999』(1979年)のヒットメーカー・りんたろう監督の作品は、ジャパニメーションの先駆けとなったSF大作『幻魔大戦』に加え、伝奇ロマン『カムイの剣』(1985年)も上映されます。幕末に生まれたアイヌの少年が忍者として修行を積み、やがて大海賊キャプテン・キッドの財宝を探しに北米大陸へ渡り、さらには戊辰戦争をも左右するという壮大な時代劇です。
もともとは真田広之さんが主演する実写アクション映画として検討されていた企画でしたが、ロケだけでも膨大な費用が掛かることからアニメ化されたという事情がありました。それもあって、主人公・次郎を声優初挑戦となる真田広之さんが演じています。
宇崎竜童氏と和太鼓奏者・林英哲氏が音楽監督を務めており、和太鼓が鳴り響く次郎の殺陣シーンは大変な迫力があります。薬師丸ひろ子さん、原田知世さんとあわせて「角川三人娘」と呼ばれた渡辺典子さんが、主題歌「カムイの剣」(作詞:阿木燿子、作曲:宇崎竜童)をエンディングで歌っています。「ひゅるるるる~」というスキャットが妙に耳に残る曲でした。また、角川書店のアニメ雑誌「月刊ニュータイプ」は、『カムイの剣』の公開された1985年3月に創刊されています。
振り返ってみると、1980年代はアイドル、劇場アニメ、雑誌、文庫本、ニューミュージックなどが大変な人気を集めた時代でもあったように思います。「角川映画祭」の会場には、角川映画とともに青春を過ごした往年のファンたちが集うことになりそうです。
(長野辰次)
※「角川映画祭」は、2021年11月19日(金)より、EJアニメシアター新宿、テアトル新宿、ところざわサクラタウン・ジャパンパビリオンホールBで上映予定です。
EJ アニメシアター新宿では、11月21日(日)11:00~『幻魔大戦』の上映後にりんたろう監督が、11月28日(日)11:00~『迷宮物語』上映後に大友克洋監督が、それぞれ舞台あいさつを行います。
12月17日(金)からは、シネ・リーブル梅田でも上映予定です。上映スケジュールや舞台あいさつチケットの詳細は各劇場の公式サイトなどをご確認下さい。