TCG経験者がイチから『ビルディバイド』を遊んでみた。「予想外の展開」に興奮が高まる
アニメが好評放送中の『ビルディバイド』。その中心となるトレーディングカードゲーム(TCG)を、TCG経験者が実際にプレイしてみました。初心者でもわかりやすいルールに、緻密なプレイが要求されるゲーム性。かなり奥深いTCGかもしれないという手応えを感じさせます。
考察する楽しみに満ちた、アニメ『ビルディバイド -#000000-』
2021年10月から放送中のTVアニメ『ビルディバイド -#000000-』(ビルディバイド コードブラック)はTCG(トレーディングカードゲーム)を題材にしたアニメ作品です。実際にTCG製品が発売され、公式エリア大会の開催も決定するなど、本格的な展開が始まっています。今回は、『ビルディバイド・トレーディングカードゲーム(以下、ビルディバイドTCG)』を実際にプレイしたレポートを交えていろいろと解説したいと思います。
全てが「ビルディバイド」によって決まる都市「新京都」。この街では「ビルディバイドで王に勝利すると、何でも望みが叶う」と噂され、王に挑戦するために「リビルド」と呼ばれるバトルに参加して、勝者が手に入れられる「キーチップ」を集める人々がいた。そして、過去の記憶のほとんどを失いながらも、蔵部照人(くらべ てると)は「王を倒す」という目的のため仲間たちと「リビルド」に身を投じていた。
……これが本作のストーリー。物語は前述の照人を中心に動いていきます。この照人に助けられたことがきっかけで、一緒に行動するようになった晩華桜良(ばんか さくら)。そして、ビルディバイトで負けたことで照人を「師匠」と呼ぶようになる棟梨ひより(むねなし ひより)。正義感の強い円城直光(えんじょう なおみつ)の4人がメインキャラのようです。
そして、照人の「妹」らしい現在の王がキッカと、公式で紹介されている主要なキャラは以上5人。それほどキャラ数は多くないのですが、それぞれの行動する目的があまり明確化されておらず、いくつもの謎が複雑にからみ合っている作風になっています。この謎を考察していくのも本作の魅力のひとつでしょう。
この作品の中心となるのが『ビルディバイドTCG』。作品内の世界観にも影響を与えています。こういった作風はTCGを題材にしたアニメではよくある展開ですが、本作の場合、昨今のTCGアニメと比べてもゲームプレイがキチンと描かれているのが特徴的だと筆者は感じました。後述するレポートで実際にプレイしてみると、アニメで見たような盤面を何度か経験しています。
ちなみにこの『ビルディバイドTCG』を販売しているのはアニプレックス。アニメも製作していますが、TCGの販売は初めてだそうです。
そこで実際のTCGとして『ビルディバイドTCG』はどのくらい楽しめるのか? ……それを体験してみようと考えました。筆者は他のTCGはいくつか経験していますが、ビルディバイドに関してはまったくの初心者。つまり初心者が予備知識もなく『ビルディバイドTCG』を楽しめるかどうかのレポートというわけです。
以下、筆者と同じく他のTCG経験者だけど『ビルディバイドTCG』は初めて、という方の協力を得て検証したレポートをお届けします。