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『鬼滅の刃』でさらっと描かれている、信じがたい事実3選 炭治郎も「何それ…」とポカン

TVアニメ「遊郭編」も絶好調の『鬼滅の刃』。本作では時々、衝撃的な内容がさらっと明かされ読者の度肝を抜きます。そのなかより3つ厳選して紹介します。

ストーリーの緻密さに比べて大胆なキャラクターの設定たち!

(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

『鬼滅の刃』(著:吾峠呼世晴)には、個性がはちきれんばかりのキャラクターがたくさん登場します。それでいて作中の人びとから見れば、彼らはそれほど奇異な存在でもなさそうなのがまた『鬼滅の刃』の特徴です。

 この記事では『鬼滅の刃』の単行本や関連書籍のなかでさも当たり前のようにさらりと描かれていたけれど、なかなか衝撃的な事実をピックアップ。そこから『鬼滅の刃』の世界観を紐解いていきたいと思います。

※この記事では、まだアニメ化されていないシーンの記載があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。

●恋柱・甘露寺蜜璃の髪色は「桜餅の食べすぎ」で桃色に!?

 初登場からずっと楽しそうにしている人物が恋柱・甘露寺蜜璃です。桃色と緑色の髪の毛がとってもかわいらしい彼女ですが、常人離れした食欲と筋肉量を天から授けられています。問題は彼女の特徴的な髪色。『鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録』ではこの髪色に変化したことに関して、「1日170個の桜餅を8か月食べ続けた」ことが理由としています。何の「呼吸」でもなく、桜餅でした。

『鬼滅の刃』の世界において髪色がアクロバティックな変化を見せることが珍しくはなく、我妻善逸もまた雷に打たれたことで黒髪から今の髪色に変わったのです。これらを踏まえると他のキャラクターの髪色の変遷も気になってきます。

●「ご覧の通り」と言われても困る 謎の獣「ムキムキねずみ」

『鬼滅』ファンからすれば愛さずにいられないのが音柱・宇髄天元が使役する忍獣「ムキムキねずみ」です。名前のとおり筋骨隆々の彼らですが、なぜかその描かれ方は落書きチックです。それでいて仲間も彼らの存在を疑問に思わず、伊之助も普通に刀を持って来させています。

 また、「ご覧の通り力も強い」という絶妙なタイミングでナレーションが入ります。どうやら特別な訓練を施されたネズミらしいのですが、具体的な情報は伏せられているため、読者は「ご覧の通り」を受け入れるよりほかないのです。実に、良いです。

●炭治郎も「何それ…」 階級を示すことができる「藤花彫り」

「藤花彫り(とうかぼり)」とは「階級を示せ」と口にして手の甲に力を入れると、自分の階級が浮かび上がるというもの。いつの間にそんな仕様になっていたのでしょう。あんまりにも当たり前のように伊之助が説明するものですから、読者はおろか作中の炭治郎ですら「何それ……」と一瞬、ポカンとなってしまいました。また、階級が上がるタイミングは炭治郎本人も自覚していなかったようです。

 ほかにも「18回くらい伊之助に食べられそうになっている鎹鴉」や「鬼殺隊が政府から存在を認められていないこと」や「岩を斬る修行で半年が経過したこと」などなど、物語上重要であろうことから瑣末なことまで平等にさらりと描かれています。物語の構成は緻密に。それでいてキャラクターの設定は大胆に。そんなバランス感覚こそ『鬼滅の刃』の世界観を織り成す重要なものといえるでしょう。

(片野)