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バルタン星人の声「フォフォフォフォ」は使い回しだったが、さらなる「元ネタ」があった?

『ウルトラマン』に登場する「バルタン星人」の声は有名です。あの声が「前作の使い回し」であることは有名ですが、さらなる「元ネタ」があったことをご存知でしょうか?

元をたどると「人間」の声だった?

声も姿も有名なバルタン星人を立体化した 『S.H.フィギュアーツ ウルトラマン バルタン星人 60th Anniversary Edition』(TAMASHII NATIONS) (C)円谷プロ
声も姿も有名なバルタン星人を立体化した 『S.H.フィギュアーツ ウルトラマン バルタン星人 60th Anniversary Edition』(TAMASHII NATIONS) (C)円谷プロ

「フォフォフォフォフォ……」

『ウルトラマン』第2話「侵略者を撃て」で初登場する「バルタン星人」の、不気味ながらどこかユーモラスな声は「日本一有名な宇宙人の声」といってもよいでしょう。

 日本中が知っているあの声は、バルタン星人がオリジナルではない、ということをご存知でしょうか。いわば元ネタがあり、その「使い回し」だったのです。では、あの声はいったい、誰のものだったのでしょうか。

 前作『ウルトラQ』に、あの声の持ち主が登場しています。第19話「2020年の挑戦」に登場した「ケムール人」です。左右非対称な顔がアップになった時、例の「フォフォフォフォ」という声で笑うのです。少し、バルタン星人の声より低いように思われますが、間違いなくケムール人の声は、バルタン星人に引き継がれたと言えるでしょう。

 ではあの声の元祖はケムール人だったのでしょうか。実はこれも違うのです。『ウルトラQ』の放送開始以前の1963年に公開されたとある映画に、あの「フォフォフォフォ」の元祖がいます。

 その映画とは『マタンゴ』という東宝の特撮作品に他なりません。監督は本多猪四郎、特技監督は円谷英二。『ゴジラ』シリーズを支えた巨匠たちによって制作された怪奇映画です。

『マタンゴ』のあらすじはこうです。無人島に漂着した若い男女が、飢餓の末に禁断の毒キノコ「マタンゴ」に手を出します。すると食べたものは、次第に理性を失い、やがてその姿を世にも恐ろしい「キノコ人間」(マタンゴ)に変えていく……。

 正直、大人が観てもあのビジュアルはトラウマものです。そして、この「マタンゴ」の声こそが、バルタン星人、ケムール人へと引き継がれた「フォフォフォフォ」の元祖なのです。マタンゴの声には複数のバリエーションがありますが、そのうちのひとつが、耳馴染みのある、あの声となっています。

 さて、そうなってくると「あの声」の歴史は複雑です。今でこそ「日本で一番有名な宇宙人の声」として認知されているあの「フォフォフォフォ」も、元をたどれば人間の声だったということになります。

なお最近、『ウルトラ』シリーズ本編における、バルタン星人の出番が少ないので、今の子供達に「フォフォフォフォ」が通じるかどうか。あの声の記憶は、今の親世代にバトンが渡されてる状態といえます。

(片野)

【画像】「えっ、マジか」「アイツだったのか」 これがバルタン星人の「元ネタの元ネタ」となった声の持ち主です(3枚)

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片野

構成作家。1960年代カルチャーを好む。これまでに「ウルトラ」シリーズをはじめとする特撮番組、「ドラゴンクエスト」「ポケットモンスター」など国民的RPGシリーズ、ギャグマンガのジャンルで記事を多数執筆。

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