「え、これで終わり?」ウルトラシリーズを揺るがした“あまりにも唐突”な衝撃回
ウルトラシリーズは、世代を超えて親しまれてきた特撮作品です。長い歴史のなかでは、高い評価を受けた作品だけでなく、予想外の展開や異色の内容で話題となった作品もありました。放送当時に、視聴者を驚かせたエピソードや作品を振り返ります。
レギュラー全滅? 視聴者騒然だった「ウルトラ」急展開

長年親しまれてきたウルトラシリーズには、大胆な展開で視聴者を驚かせたエピソードも少なくありません。レギュラーキャラの突然の離脱や防衛チームの壊滅など、放送当時に大きな衝撃を与えた回もありました。
●あまりにも唐突な全滅回
シリーズ第7作目にあたる『ウルトラマンレオ』(1974年放送)は、「ウルトラマンレオ」こと「おゝとりゲン(演:真夏竜)」が、故郷である「L77星」を滅ぼした「マグマ星人」をはじめとする、宇宙人や怪獣たちと戦う姿を描いた作品です。本作の第40話「MAC全滅!円盤は生物だった!」は、シリーズ屈指の衝撃回として知られています。
40話は宇宙からの侵略に備える防衛組織「MAC」の隊員「松木晴子(演:藍とも子)」の誕生日を、基地である「MACステーション」で祝う場面から始まりました。そこへ、「悪魔の惑星」と呼ばれる「ブラックスター」から飛来した、円盤生物「シルバーブルーメ」が襲来します。
隊員たちは脱出を試みるものの、脱出艇ごとMACステーションはシルバーブルーメに飲み込まれてしまいました。ゲンはレオに変身して辛うじて脱出しますが、シルバーブルーメは次に地上への攻撃を開始し、一般市民にも襲いかかります。
冒頭、わずか数分のうちにMACのレギュラー陣がほぼ全滅するという前代未聞の展開に、当時の視聴者は強い衝撃を受けたようです。現在でも「急に全員退場したのトラウマすぎた」「シリアスな物語が多かったけど、この回は特に辛かった」といった声があり、ウルトラシリーズのなかでも語り継がれる伝説的なエピソードとなっています。
●突然訪れた相棒との別れ
1972年放送のシリーズ第5作目『ウルトラマンA』は、防衛組織「TAC」に所属する「北斗星司(演:高峰圭二)」と「南夕子(演:星光子)」が、変身アイテム「ウルトラリング」を使い合体し、「ウルトラマンA」に変身するという、当時としては異色の設定が特徴の作品です。ふたりでひとつという要素が強かった本作において、大きな転換点となったのが第28話「さようなら夕子よ、月の妹よ」でした。
本話では、満月の夜に出現した超獣「ルナチクス」との戦いを通じて、南の正体が「月星人」であることが明かされます。ルナチクスによって故郷を滅ぼされた月星人の生き残りだった南は、ルナチクスを倒したことで使命を果たし、ウルトラリングを北斗に託して仲間の待つ「冥王星」へと旅立っていくのでした。これまで北斗とともに変身してきた重要人物が、突然離脱します。
以降は北斗ひとりで変身するスタイルへ移行し、作品の雰囲気も大きく変化しました。前触れこそ用意されていたものの、もうひとりの主人公ともいえる南の離脱は、多くの視聴者に衝撃を与えています。
視聴者からは「もう少し活躍を見たかった」「ふたりで変身は他にはない大きな魅力だったのに」といった声があがっており、別れを悲しむ人は多かったようです。
●学園モノから大胆な路線変更
作品の方向性が大きく変化した例として、1980年放送の『ウルトラマン80』も挙げられます。本作は、「ウルトラマン80」の地球での姿である「矢的猛(演:長谷川初範)」が、人間の負の感情から生まれた怪獣たちと戦う姿を描いた作品です。
物語序盤の矢的は、防衛チーム「UGM」の隊員でありながら中学校の理科教師としても働き、生徒たちとの交流を通じて怪獣発生の原因となる負の感情をなくそうとしていました。学園ドラマの要素が強かったことも、本作の特徴として知られています。
しかし、第13話「必殺!フォーメーション・ヤマト」以降は学校関係者や生徒たちの出番が激減し、UGMの活動を中心とした作風へと変化していきました。また、この回では新たな宇宙人による地球侵略を阻止するため、矢的たちUGM隊員が都市を舞台に激しい戦いを繰り広げており、学園ドラマ色の後退を印象付けています。
こうした路線変更について、視聴者からは「先生の話はどうなったの?」「さすがに兼業は難しかったか」と戸惑いの声もあったようです。その後、終盤には矢的が赴任していた学校が統合によって廃校となることが語られましたが、序盤のような学園ドラマ要素が本格的に復活することはありませんでした。本作はシリーズのなかでも大きな方向転換を行った作品として語られています。
(LUIS FIELD)
